交換留学に強い大学はどこ?候補数・Tier・派遣記録で11大学を比較

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【大学間交換留学の教科書編集部】

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全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。

交換留学に強い大学は1つの順位では決まりません。
候補の数を見るか、上位Tierの割合を見るか、過去に学生が行った記録を見るかで、名前が挙がる大学が変わります。

この記事では文部科学省の大学間交流協定データ51,170行を整理した留学先検索を使って、主要11大学を4つの軸で比べました。

結果は次のとおりです。
・候補の数:早稲田大学921件
・国・地域の数:早稲田大学88、上智大学86、京都大学80
・A以上のTierの割合:一橋大学48.6%、慶應義塾大学48.5%
・過去派遣記録の確認率:慶應義塾大学47.7%、上智大学43.9%、一橋大学43.9%

進学先を考えている高校生・大学1年生向けに、同じ比較を自分でする手順も載せています。

1. 比較の4つの軸

4つの軸で比べると、首位の大学はそろいません。
協定の一覧には研究交流を含む協定、特定の学部だけが対象の協定、同じ海外大学との複数の協定が一緒に並んでいます。
候補数が多くても行きたい地域が少ないこともあれば、候補数は少なくても上位Tierの大学が多いこともあります。

選択肢の量を優先したい人、行きたい国が決まっている人、上位Tierを中心に探したい人では、見るべき大学が変わるので、この記事では「総合1位」を作りません。
個人的には、高校生のうちは候補の総数より「行きたい地域に候補があるか」を先に見るのがおすすめです。

留学先検索(大学間協定データベース) 留学先検索(大学間協定データベース)

2. 使ったデータと数字の読み方

出発点は文部科学省が公表した令和5年度の大学間交流協定データです。
国立・公立・私立の5ファイルを統合し、大学名の改称や表記の揺れ、留学先の名称の重複を整理しました。
MEXT掲載大学は690大学、原票は51,170行で、検索できる留学先経路は33,442経路、整理した留学先は13,941機関です。

言葉の意味は次のとおりです。
・留学先経路:日本側の大学と、海外の大学・大学内の組織の組み合わせ。今の募集校数ではありません
・Tier対象:当サイトの交換留学先Tierを付けられた大学・大学内の組織
・A以上:A、A+、S、SS、SSSを合計した経路数
・過去派遣あり:MEXT原票で過去の送出を確認できた経路。留学期間を限った交換留学の実績ではありません

同じ海外大学でも、対象学部や協定の範囲が違う可能性があるものは別の経路として残しています。
つまり、「921経路」は「921大学に応募できる」という意味ではないんです。

3. 留学先検索の使い方

a. 所属大学の選択

まずは「所属大学」から日本の大学を選んでみてください。
国・地域、Tier、IELTS、TOEFL iBT、留学先名は、このあとで絞り込めます。

留学先検索で所属大学、国・地域、Tier、IELTS、TOEFL iBTを指定する画面
所属大学を選ぶと、候補数と大学の関連ページが表示されます

b. 地図で見る地域の偏り

候補は一覧と世界地図に出ます。
先に地図を見ると、ヨーロッパに多いのか、北米やアジアまで散らばっているのかがすぐわかるはずです。

c. Tierと英語力の絞り込み

Tierは「S以上」「A+以上」「A以上」で絞れます。
IELTSとTOEFL iBTは当サイトが決めたTier別の目安で、大学の正式な要件ではありません。最後は募集要項で確認してください。

京都大学の留学先候補をA+以上に絞り込んだ画面
京都大学の候補をA+以上に絞った例。大学紹介と参考英語力も同じ画面で比較できます

4. 主要11大学の数字

国立大学と私立大学から11校を選び、追加の条件を入れずに検索しました。
数字は「経路/国・地域/Tier対象/A+以上/A以上/過去派遣あり」の順です。

  • 早稲田大学:921/88/912/217/293/310
  • 大阪大学:727/61/655/148/190/143
  • 東北大学:669/62/594/116/154/95
  • 北海道大学:663/76/612/98/136/61
  • 京都大学:561/80/551/119/164/121
  • 東京大学:531/61/464/150/184/131
  • 九州大学:480/53/472/81/108/76
  • 上智大学:410/86/406/51/73/180
  • 慶應義塾大学:377/51/367/141/178/180
  • 東京科学大学:311/52/307/104/126/44
  • 一橋大学:180/44/179/72/87/79

留学先検索を2026年9月14日に操作して集計。経路は現在の募集校数ではありません。

5. 候補の量と上位Tierの割合

経路数が最も多い早稲田大学は、A以上の数も293件で最多でした。
一方、Tier対象の経路に占めるA以上の割合では、一橋大学48.6%、慶應義塾大学48.5%、東京科学大学41.0%、東京大学39.7%が上位です。

A以上の割合と内訳

濃い色はA+以上、薄い色はA(A+未満)。母数はTier対象経路

一橋 48.6%
慶應 48.5%
東京科学 41.0%
東京 39.7%
早稲田 32.1%
京都 29.8%
大阪 29.0%
東北 25.9%
九州 22.9%
北海道 22.2%
上智 18.0%

■ A+以上 ■ A(A+未満)

留学先検索(2026年9月14日)。Tierは当サイト独自の比較指標です

「上位Tierの割合が高い大学」と「上位Tierの候補が多い大学」は別です。
個人的には、行きたい大学がまだ決まっていないなら数、狙うTierが決まっているなら割合と中身を見るのがわかりやすいと思っています。
Tierの意味と使い方は交換留学先大学ティアリストの使い方で説明しています。

交換留学先大学ティアリスト 2026 交換留学先大学ティアリスト 2026

6. 地域の広がり

経路数と国・地域数も意外と同じ順番にはなりません。
上智大学は410経路で86か国・地域、京都大学は561経路で80か国・地域でした。
大阪大学は727経路ありますが、国・地域数は61です。件数が多いほど地理的にも広い、とは限りません。

早稲田大学の留学先候補921経路を表示した世界地図
早稲田大学:921経路・88か国地域
一橋大学の留学先候補180経路を表示した世界地図
一橋大学:180経路・44か国地域

地図は行きたい地域と合うかを見るための道具です。
ヨーロッパを考えているなら、総数よりヨーロッパの点を開いて、対象学部と大学名を確かめるほうが早く絞れます。

※地図はRORで一意に同定できた機関の登録座標を優先し、それ以外は同国の登録機関から算出した代表位置を使用しています。キャンパスや対象部局の正確な位置を保証するものではありません。

7. 過去派遣記録の確認率

候補が見つかったら、過去に学生が実際に行った記録も見てみましょう。
比べた11大学では、慶應義塾大学47.7%、上智大学43.9%、一橋大学43.9%が高く、北海道大学は9.2%でした。

過去派遣記録を確認できた経路の割合

過去派遣ありの経路数 ÷ 全経路数

慶應 47.7%
上智 43.9%
一橋 43.9%
早稲田 33.7%
東京 24.7%
京都 21.6%
大阪 19.7%
九州 15.8%
東北 14.2%
東京科学 14.1%
北海道 9.2%
留学先検索(2026年9月14日)。現在の募集可否や、留学期間を限定した交換留学実績を示す割合ではありません

記録があっても、制度が今も続いている保証にはなりませんが、どこから調べるかを決める材料にはなると思います。
記録のない経路も「使えない協定」と決めつけず、今の募集要項と協定校一覧で確認してください。

8. 数字から見える大学ごとの特徴

選択肢の量:早稲田大学は921経路で、A以上の数も293件です。候補を広く探したい人向きです。
上位Tierの密度:一橋大学と慶應義塾大学はA以上が約49%です。東京科学大学と東京大学も約4割でした。
地域の広がり:上智大学は410経路で86か国・地域と、経路数のわりに地域が広いです。
過去派遣記録:慶應義塾大学は47.7%で、11大学の中で最も高い割合でした。
複数の軸のバランス:京都大学は561経路、80か国・地域、A以上29.8%、過去派遣あり21.6%でした。

参考までに、11大学の中で相関係数を計算すると、経路数と国・地域数は0.63、経路数とA以上の割合は-0.49でした。
比べる大学を選んだ小さな標本なので一般化はできませんが、少なくとも「候補が多いほど上位Tierの割合も高い」とは言えません。

全690大学のMEXT原票でも、協定レコード数と令和5年度の新規送出人数の相関は0.64でした。関係はあるものの、同じ順位になるほど強くはありません。
実際に新規送出が1人以上記録されたのは、690大学中318大学です。
この新規送出は単位互換、ダブルディグリー、ジョイントディグリーの令和5年度の新規送出の合計です。公開データに留学期間がないため、半年・1年の交換留学だけの人数ではありません。

9. 進学候補を自分で比べる手順

高校生なら進学候補を2〜3校、大学生なら所属大学を選んで、次の順に見てみてください。

  1. 追加の条件なしで検索し、経路数と地図を見る
  2. 行きたい国・地域で絞る
  3. A以上かA+以上で絞り、大学名を確認する
  4. 過去派遣記録のある経路から開く
  5. 所属大学の募集要項で、対象学部、GPA、語学要件、募集人数を確認する

検索結果は候補を見つける入口です。次の募集があるか、自分の学部・学年から応募できるか、募集人数や競争率、正式なGPA・IELTS・TOEFLの要件、取れる授業と単位認定、費用と奨学金は、大学の最新の資料で確かめてください。

気になる留学先が見つかったら、検索カードの「所属大学公式」と「留学先公式」から公式ページを開けます。
個人的には、大学名だけで進学先を決めるより、専攻、地域、費用、語学要件まで見て「実際に応募できる候補」が残る大学を選ぶほうが後悔しにくいと思っています。
この考え方は交換留学したいなら、東大が最適とは限らないで詳しく書きました。

交換留学なら東大が最適? 自分に合う大学で結果を残す進学戦略 交換留学したいなら、東大が最適とは限らない|「自分に合う大学」で結果を残す進学戦略

まとめ

  • 交換留学に強い大学は見る軸で入れ替わる
  • 候補数なら早稲田大学、A以上の割合なら一橋大学と慶應義塾大学、過去派遣の確認率なら慶應義塾大学
  • 経路の数は応募できる大学の数ではない

学年ごとの準備は高校生からの交換留学ロードマップ、入学後の候補リスト作りは協定校リストの作り方で説明しています。

今日やることは留学先検索で進学候補を2〜3校選び、追加の条件なしで経路数と地図を見比べることです。

留学先検索(大学間協定データベース) 留学先検索(大学間協定データベース)


参考にしたサイト 文部科学省「海外の大学との大学間交流協定、海外における拠点に関する調査結果」|Research Organization Registry(ROR)|各大学公式の協定校一覧・募集要項・留学体験記(留学先検索内に個別掲載)

数値は2026年9月14日に留学先検索で集計したものです。募集や要件は年度・大学で変わるため、応募前に最新の募集要項で確認してください。