交換留学に現地銀行口座は必要?Wiseだけで足りる人・口座を作るべき人【2026年版】

Wiseと現地銀行口座を用途で選ぶ線画

【大学間交換留学の教科書編集部】

交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。

※この記事にはPRを含みます。

交換留学の準備を始めると、現地の銀行口座も作ったほうがいいのか気になりますよね。
私は、交換留学なら、現地の銀行口座は最初から作らなくて大丈夫だと考えています。
決めるのは滞在期間ではなくお金をどこで受け取り、何を口座引き落としで払うかです。

口座を作ったほうがよいのは、次の5つのどれかに当てはまるときです。
・給与や奨学金の受取先に、現地の口座を指定された
・家賃、光熱費、通信費が、現地銀行の口座引き落としでしか払えない
・現地の銀行とつながったQR決済や送金アプリが、生活の中心になっている
・現金を口座に入れる必要がある
・保証金、税金、大学からの返金、最後の給与の入金が帰国後になる

どれにも当てはまらなければ、Wiseと日本のカードで生活を始めて、足りない機能が出てから口座を足しても遅くありません。
私自身、留学のお金を動かす入口として、Wiseはかなり便利だと感じています。
まだ持っていない人は、Wiseの公式サイトで登録だけ先に済ませておくと、自分がどの通貨の口座情報を使えるかも確かめられます。

Wiseそのものの特徴は留学での使い方と手数料比較、生活費の受け取り方は親からの仕送り方法で説明しています。

1. Wiseでできること・できないこと

Wiseでできることは意外と多いです。
対応する通貨を持ったり両替したりできるほか、Wiseカードで払ったり、通貨ごとの口座情報で振込を受け取ったりできます。
口座情報を勤務先に伝えて、給与を受け取れる場合もあります。
EURやGBPなど、一部の通貨ではダイレクトデビット(口座引き落とし)にも対応しているんです。

ただ、Wiseは支店のある普通の銀行とは違います。
Wise公式の説明では、口座情報は通貨ごとに別の銀行口座を開くものではなくWiseアカウントにお金を受け取るための情報です。
現金と小切手は受け付けていません。使える口座情報や受け取り方は登録住所、通貨、送金元で変わります。

カードで払う、日本から送金する、という使い方ならWiseで足ります。
相手が特定の国の銀行口座、その国だけの送金の仕組み、現金での入金を求めてきたときに、Wiseだけでは合わなくなります。

2. 現地口座が要る5つの場面

a. 現地でのアルバイト・インターン

Wiseの口座情報で給与を受け取れる場合もありますが、勤務先の給与システムが国内の銀行コードや口座の種類を前提にしていると、現地口座を求められます。
「給与を受け取れると書いてあるから大丈夫」と思いたくなりますが、契約前に通貨、口座番号、本人名義、住所の条件を聞いてみてください。
税金の還付や最後の給与が帰国後になるかも、あわせて確認しておくと安心です。

b. 家賃・光熱費・通信費の引き落とし

寮や住まいによっては、家賃をカードではなく口座引き落としで払います。
Wiseも対応通貨ならダイレクトデビットを設定できますが、請求元がその口座情報を受け付けるかは別の話です。
契約書に「Direct Debit」「SEPA Direct Debit」「ACH」「standing order」とあれば、必要な口座の国、通貨、形式まで確認しておくのがおすすめです。

c. 現地の送金アプリ・QR決済

国によっては、友人との割り勘、学食、小さなお店、交通機関で、その国のQR決済や即時送金アプリがよく使われています。
登録やチャージに現地の銀行口座が必要なら、口座を持つ意味は大きくなります。
ただ、到着した日に急いで作る必要はありません。カードだけで困る場面がどれくらいあるか、大学の新入生案内や現地の学生に聞いてからで大丈夫です。

d. 現金での入金

Wiseは現金や小切手での入金を受け付けていません。
給与や返金を現金で受け取って口座に入れたいなら、現地の銀行か、別の正式な入金手段が必要です。
知人に現金を渡して送金してもらうのは、名義やお金の出どころがわかりにくくなるので避けてください。

e. 保証金・大学・税金の返金

住まいの保証金、光熱費の精算、保険料、税金、大学の払いすぎた分は、退去や帰国の後に戻ってくることがあります。
返金先が現地口座に限られるなら、口座は留学中の支払いより、帰国後に受け取るために必要です。
この場合、出国日に口座を閉じないでください。入金と最後の請求が終わる日を確かめ、海外から残高を移したり解約したりできるかを銀行に聞いておくと安心です。

3. 欧州での他国IBANの扱い

欧州では、住んでいる国以外のIBANも原則として国内のIBANと同じ扱いです。
欧州に留学すると、IBANの国コードが住んでいる国と違うことがあります。
たとえばWiseのEUR口座情報はベルギーのBIC・IBANだったりします。

欧州委員会は、SEPAに参加しているほかの国の口座でも、給与の受け取りや口座引き落としに国内と同じ条件で使えると説明しています。
ほかの加盟国のIBANだというだけでSEPAの振込やダイレクトデビットを断ることは、「IBAN discrimination」という扱いです。
ドイツに住むならDEで始まる口座が必ず必要というわけではないので、まず手元のEUR口座情報を出して、受け付けてもらえるか聞いてみてください。

とはいえ、入力フォームが国内のIBANしか通さない、担当者が制度を知らない、ということは実際にあります。
家賃や給与が急ぎで止まっているなら、制度の説明に時間をかけるより、大学の留学生窓口に相談して現地口座を用意したほうが早いです。

4. 口座開設の判断手順

a. 大学・住まい・勤務先への確認

「銀行口座は必要ですか」と聞くだけでは、答えがぼやけてしまいがちです。
次の4つを聞くと判断しやすくなります。

  • 家賃や保証金はカード・振込・口座引き落としのどれで払うか
  • ほかの国のIBANやWiseの口座情報でもよいか
  • 大学から返金があるとき、どの方法で返ってくるか
  • 給与はどの送金の仕組み・口座情報に振り込まれるか

b. 必要書類・維持費・解約方法

口座を開くときは、パスポート、ビザや滞在許可、現地の住所の証明、学生証や在学証明、税務番号、現地の電話番号などを求められることがあります。
必要書類は国だけでなく銀行や口座の種類でも違います。大学が提携銀行や留学生向けの案内を出していれば、まずそれに沿うのが早いです。

無料に見えても、カード発行、ATM、海外送金、残高不足、紙の明細、帰国後の住所変更などで費用がかかる場合があります。
開設するときに、日本から解約できるか、残高を海外へ送れるかまで聞いておくと安心です。

c. 口座を増やすタイミング

口座は必要になるまで増やさなくて大丈夫です。
登録特典を目当てに口座をいくつも作ると、帰国前の住所変更、本人確認、残高の移動、解約がその分増えます。
個人的には、Wiseと日本のカードで生活を始めて、足りない機能がわかってから1口座だけ足すくらいが管理しやすいと思います。

5. お金の置き場所の分け方

口座を作るかどうかとは別に、払う手段を1つに寄せすぎないのがおすすめです。
カードの紛失、不正利用の確認、本人認証、システム障害が起きると、本人でもしばらく使えなくなることがあります。
役割は次のように分けておくと、どれかが止まっても困りません。

  • 日本の銀行口座:生活費の元手と、日本での支払い
  • Wise:必要な分の両替、送金、毎日の支払い
  • 現地口座:現地で受け取りや引き落としを指定されたとき
  • 別ブランドのクレジットカード:予備の支払い手段
  • 少しの現金:カードが使えない場面

Wise Payments Japanは、日本の規制に従って利用者のお金を信託口座で守り、会社の運営資金と分けていると説明しています。
ただ、Wiseは銀行口座そのものではありません。使える機能や守られ方が住んでいる国の契約先で変わる点は、覚えておくと安心です。
個人的には、留学中のお金を全部1つのサービスに置くより、役割ごとに分けたほうが、何かあったときに立て直しやすいと思います。

6. 帰国時の口座の閉じ方

現地口座は帰国の手続きの最後に閉じるのが基本です。
帰国前に「残高をゼロにしてすぐ解約」はしないのがおすすめです。
RMIT Universityの帰国チェックリストも、保証金の返金を受け、ダイレクトデビットや入金を止めてから口座を閉じるよう案内しています。
順番は次の6つです。

  1. 給与、保証金、大学、保険、税金などの入金予定を書き出す
  2. 家賃、光熱費、通信、サブスクなどの最後の請求日を確認する
  3. ダイレクトデビットとカードの継続払いを止める
  4. 住所、電話番号、二段階認証を、日本から使えるものに変える
  5. 取引明細、残高証明、税金の書類をダウンロードする
  6. 最後の入出金が済んだら残高を移し、解約の証明を保存する

帰国後も口座を残すなら、月額料金や休眠口座の手数料、住所変更の義務、海外からのログイン方法を確認しておくのがおすすめです。
現地のSIMを先に解約すると、銀行のSMS認証を受け取れなくなることがあります。電話番号の変更は口座より先に済ませておくのが安全です。
日本の番号を残す設定は交換留学中も日本の電話番号を残す方法で説明しています。

退去、通信、成績証明、荷物もまとめて管理したい人は、帰国1か月前からのチェックリストを使ってみてください。

まとめ

  • 現地口座は最初から作らなくていい。必要かは、半年か1年かではなく受け取りと引き落としの指定で決まる
  • 5つの場面に当てはまらなければ、Wiseと日本のカードで始めて、足りなくなってから1口座足す
  • 口座を作ったら、返金と最後の請求が終わってから最後に閉じる

Wiseで始めると決めたら、出発前にWiseカードの準備と、大学・学生寮への送金手順を確認しておくと安心です。
今日やることは大学と寮の案内を開いて、家賃の払い方と、返金や給与の受取口座に指定があるかを確かめることです。


参考にしたサイト: Wise「What is a Wise Account?」 / Wise「口座情報を取得して受け取る方法」 / Wise「Direct Debits」 / Wise「現金・小切手での支払い」 / Wise Payments Japanの顧客資金保全 / European Commission「SEPA」 / European Commission「IBAN discrimination」 / JASSO「お金の管理」 / RMIT University「Returning home checklist」

制度・サービスの内容は2026年9月8日時点で確認しています。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。Wiseで使える口座情報や機能は、登録住所、通貨、送金元で変わります。口座の要否は、大学、住まい、勤務先の案内で必ず確認してください。