留学に強い国内大学特集|独自の5つの視点で選ぶ15校と注目プログラム

留学に強い国内大学特集|独自の5つの視点で選ぶ15校のアイキャッチ画像

【大学間交換留学の教科書編集部】

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留学に強い大学を選ぶときに見るのは、協定校の数や知名度より、自分の学部で、どんな留学を、無理のない費用と履修計画で実現できるかです。
この記事では、その視点で国内15校を選び、注目する学部・プログラムと、入学前に確認したいことをまとめました。

点数での順位はつけていません。掲載順も順位ではありません。
必修留学がある大学を広く探すなら留学が必修の日本の大学一覧、協定数や派遣実績で比べるなら交換留学に強い大学はどこ?(協定・派遣データの比較)が先に役立ちます。
気になる大学の協定・派遣記録は留学先検索(大学間協定データベース)でも調べられます。検索結果は候補を広げる参考にして、最新の制度は各大学で確かめてください。

1. 15校の選定基準

15校は必修留学の一覧と協定・派遣データの記事を入口に、大学・学部の公式ページや募集資料を確認して選びました。
見た軸は次の5つで、順位はつけていません。

・参加までの道筋:全員必修か、特定の学部・コースだけか、希望者の選考制か
・現地で学べる内容:語学、専門科目、実習、研究のどれか。国内の専門とのつながり
・費用の見通し:派遣先の授業料の扱い、給付型の支援、住居・渡航などの自己負担
・単位・卒業への接続:単位認定、必修授業、実習、ゼミとの調整
・出発前後の支援:語学準備、学修相談、渡航支援、帰国後の振り返り

協定校数、知名度、必修かどうかだけでは加点していません。全国の大学を同じ条件で採点したランキングではなく、載っていない大学が劣るという意味でもありません。
短期の海外研修と1年間の専門科目履修では、得られる経験が違います。大学同士に協定があっても、学部生が使える交換留学枠とは限りません。
この記事の「強い」は誰にとっても同じ大学が最適という意味ではなく、目的に合う制度を具体的に検討できる、という意味です。

個人的には、「必修かどうか」より先に「現地でどんな授業を取るのか」を見るのがおすすめです。
同じ1年間でも、語学中心か専門科目中心かで、中身はまったく違います。

2. 15校の目的別3分類

15校は留学の組み込み方で3つに分けると比べやすいです。
「必修」「原則全員」と書いたものは、その学部・学科などの範囲に限ります。大学名を押すと各校の説明に移動します。

長期留学を学部の学びに組み込みたい人

  • 国際教養大学:国際教養学部。1年間の留学が必修
  • 早稲田大学:国際教養学部(SILS)。日本語母語学生は1年間必修
  • 立教大学:異文化コミュニケーション学部/DLP。同学部は原則全員参加
  • 同志社大学:グローバル・コミュニケーション学部の英語・中国語コース。両コースで1年間のStudy Abroad
  • 関西外国語大学:英語キャリア学部英語キャリア学科など。3年次の1年間専門留学が原則全員対象
  • 立命館大学:グローバル教養学部(GLA)。ANUとのデュアル・ディグリー・プログラム

語学や問題意識を育てながら、段階的に進みたい人

  • 神田外語大学:グローバル・リベラルアーツ学部(GLA)/外国語学部。GLAは短期ツアーと3年次の1学期間が必修
  • 昭和女子大学:国際学部/ビジネスデザイン学科など。学科別のカリキュラム留学+他学科向け制度
  • 国際基督教大学(ICU):教養学部。希望・選考型の交換/海外留学など
  • 千葉大学:全学の留学制度+各学部の専門プログラム。全員留学で、短期・中期・長期など複数の形

専門分野との相性で選びたい人

  • 上智大学:外国語学部など、志望学部と全学制度をあわせて確認。交換留学/一般留学/短期・実践型プログラム
  • 立命館アジア太平洋大学(APU):アジア太平洋学部/国際経営学部/サステイナビリティ観光学部。希望・選考型の海外交換留学
  • 一橋大学:商・経済・法・社会などの志望分野から検討。希望・選考型の海外派遣留学制度
  • 東北大学:全学制度/工学部・経済学部などの部局プログラム。SAP・FL、交換留学、研究段階の留学
  • 九州大学:全学制度/法・経済・工・芸術工などの部局制度。大学間・部局間の交換留学

写真は各大学のキャンパス・施設の実写です。撮影時点の姿で、現在の施設の状況や、紹介する学部の所在をすべて示すものではありません。撮影者・原画像・ライセンスは各写真の下に記載しています。

3. 長期留学を組み込む6校

留学の時期と期間が学部のカリキュラムに入っている大学です。
ただ、必修でも希望する大学に行けるとは限らないので、出発の条件まで見てください。

a. 国際教養大学

国際教養大学のキャンパス
国際教養大学のキャンパス(2019年撮影)。写真:掬茶 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:国際教養学部
留学の形:全学生に1年間の留学が必修
合う人:長期留学を大学選びの中心に置き、海外でも専門科目に取り組みたい人

選んだ理由は海外で履修する専門科目まで、卒業への道筋が示されていることです。
留学先では現地の学生と授業を受けて単位を修得します。出発前にアカデミック・アドバイザーと履修内容を相談し、所定の成績を修めた科目は卒業単位に認定されるので、留学期間を含めて4年間での卒業を目指せます。
学びの領域はグローバル・ビジネス、グローバル・スタディズ、グローバル・コネクティビティです。同じビジネス志望でも、経済の理論を学びたいのか、多文化の組織を考えたいのかで、留学先の候補科目は変わります。

1校への派遣は原則として少人数です。現地で自分から関係をつくりたい人には魅力ですが、日本の友人と一緒に動ける環境を重視するなら、生活面も想像しておいてください。
留学中はAIUに授業料を納め、派遣先の授業料は一部を除き免除です。住居費・食費・渡航費・保険料などは別にかかります。
必修でも希望校への派遣は保証されません。出発に必要な語学力・成績・単位と、満たせなかったときの出発時期・卒業計画を確認してください。対象・期間は必修留学一覧の国際教養大学のページにまとめています。

公式情報:1年間の留学義務

b. 早稲田大学

早稲田大学・大隈記念講堂
早稲田大学・大隈記念講堂(2008年撮影)。写真:Wiiii / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:国際教養学部(SILS)
留学の形:日本語を母語とする学生は1年間の留学が必修
合う人:英語で幅広く学びながら、1年間の海外経験を学部教育に組み込みたい人

早稲田は「どの学部に入るか」と「どの留学制度を使うか」をセットで考えたい大学です。
SILSで1年間の留学が必修なのは日本語を母語とする学生で、日本語以外を母語とする学生は任意です。早稲田の全学部生に同じ必修条件があるわけではありません。
SILSは英語を共通言語とするリベラルアーツ教育です。国内で幅広く学び、海外での履修で関心を深める組み立てができるので、専門を1つに絞り切れていない人も検討しやすいです。

評価したのは、大学の規模より、学部の教育方針として長期留学を位置づけている点です。特定の資格や専門職を最優先にするなら、その分野の学部で交換留学を目指す道とも比べてください。
費用は選ぶプログラムと派遣先で変わります。大学間の交換枠と、それ以外のプログラムの学費負担を分けて確認し、派遣先の語学・履修条件も見ておくと安心です。大学全体の協定校一覧だけで、留学先を決めてしまわないようにしましょう。
対象・期間は必修留学一覧の早稲田大学のページにまとめています。

公式情報:国際教養学部の概要・特色

c. 立教大学

立教大学池袋キャンパス・本館(モリス館)
立教大学池袋キャンパス・本館(モリス館)(2018年撮影)。写真:Kakidai / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:異文化コミュニケーション学部/Dual Language Pathway(DLP)
留学の形:異文化コミュニケーション学部は原則全員が「海外留学研修」に参加
合う人:留学準備から帰国後の振り返りまで、学部の仕組みを使って学びを深めたい人

公式のスケジュールでは、1年次から準備を始め、2年次秋学期に留学します。
留学準備室の支援が具体的で、1年次の説明会や質問セッションから、出願、渡航手続き、危機管理まで続くんです。帰国後は「留学・学びのデザイン・キャリア」を履修し、専門演習や将来の進路につなげます。
プログラムは専門科目を履修するもの、語学中心のものなど複数あるので、現地の授業内容まで比べてください。

英語で専門を学びたいなら、DLPも比較対象です。学部教育を英語で履修し、2年次秋から学部間協定校へ1年間留学して、英語での卒業研究を目指す構成が示されています。
学部間協定とパートナー大学プログラムでは、授業料の扱いが違います。学費の減額や給付型奨学金も、利用条件と対象プログラムを確認してください。
原則全員参加の対象と例外、半年か1年かの期間、帰国後のゼミの開始時期も、入学前に見ておきたい点です。対象・期間は必修留学一覧の立教大学のページにまとめています。

公式情報:海外留学研修 / スケジュール・費用・サポート / Dual Language Pathway

d. 同志社大学

同志社大学今出川キャンパス・クラーク記念館
同志社大学今出川キャンパス・クラーク記念館。写真:honda / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:グローバル・コミュニケーション学部の英語コース・中国語コース
留学の形:両コースで1年間のStudy Abroad(SA)
合う人:英語か中国語に軸を置き、現地での経験を帰国後の実践的な学びにつなげたい人

この学部には日本語コースもあるので、3コースを同じ必修制度として扱わないでください。
中国語コースは入学後に中国語の基礎を集中的に学び、2年次秋から1年間のSAへ進みます。英語コースは2年次のSAに向けて準備し、帰国後もプレゼンテーションやビジネス英語などの実践的な科目を取れます。
留学の前に力をつけ、現地で使い、帰国後にさらに伸ばす流れが見える点を評価しました。

文学・言語学を深く研究したいのか、実践的なコミュニケーションを伸ばしたいのかで、同じ大学の中でも合う学部は変わります。帰国後に選べる社会・文化・言語の講義やゼミも比べてください。
2027年度入試要項では、SA先の授業料に同志社の授業料相当額を充当し、差額を別途徴収すると案内しています。英語と中国語で出発時期や派遣先が違い、費用も一律ではないので、入学年度向けのSA費用表と、滞在費を含めた自己負担額を確認してみてください。
対象・期間は必修留学一覧の同志社大学のページにまとめています。

公式情報:コース紹介 / 学部Q&A / 2027年度入試要項・共通事項

e. 関西外国語大学

関西外国語大学中宮キャンパス・国際交流センター
関西外国語大学中宮キャンパス・国際交流センター(2008年撮影)。写真:Ted Snyder / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学科:英語キャリア学部英語キャリア学科など
留学の形:3年次の1年間の専門留学が原則全員対象
合う人:英語で専門分野を学ぶ長期留学を目指し、給付型支援の条件も比べたい人

関西外大には1年間の交換留学、専門留学、学位取得を目指す留学など、複数の選択肢があります。制度は学部名だけでなく学科まで特定して見てください。
英語キャリア学科では、1・2年次に専門留学に備えるSuper IESプログラムで英語の運用力を高め、国内で学んだ専門分野を海外協定大学でさらに学びます。英語力と専門知識を別々に考えず、英語で授業を受けるための準備ととらえるとわかりやすいです。

費用面では、給付型の留学奨学金に注目しました。フルスカラシップは派遣先での授業料・住居費・食費を免除または支給、スカラシップは派遣先授業料を免除する制度として案内されています。
ただ正直、大学に制度があることと、自分の希望する留学で受給できることは別の話です。フルスカラシップでも、国内学費や渡航費・保険料、学期外の滞在費などはかかります。受給基準、対象プログラム、支援される期間を確認してください。
原則全員の専門留学に必要な成績・語学要件も、入学前に見ておきたい点です。学位留学は通常の交換留学と期間・修了要件が違います。

公式情報:専門留学 / 英語キャリア学科 / 留学奨学金

f. 立命館大学

立命館大学大阪いばらきキャンパス
立命館大学大阪いばらきキャンパス(2020年撮影)。写真:Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:グローバル教養学部(GLA)
留学の形:オーストラリア国立大学(ANU)とのデュアル・ディグリー・プログラム
合う人:アジア太平洋地域に関心があり、英語での学修と2つの学位の取得に続けて取り組みたい人

立命館で3年間、ANUで1年間学び、4年間で2つの学位の取得を目指す構成です。一般的な交換留学とは目的が違い、両大学の教育課程を履修すること自体が学部の特徴になっています。
立命館では文理を横断するリベラルアーツ、ANUではアジア太平洋地域に関わる学びを深めます。政治、国際関係、地域の社会や経済に関心があるなら、両大学の科目がどうつながるかを比べてください。

授業は英語です。ANUの入学審査は原則として立命館入学後に行われ、ANUの科目履修にも所定の条件があります。合格すれば無条件で2つの学位が取れる仕組みではありません。
費用はデュアル・ディグリー固有の学費体系です。通常の交換留学と同じ授業料免除を前提にせず、4年間の学費とANU滞在中の住居・生活費を合わせて計算してください。
ANUの入学審査、両大学の卒業要件、留学時期、条件を満たせない場合の履修経路も確認しておきたい点です。なお、APUとは別の大学です。対象・期間は必修留学一覧の立命館大学のページにまとめています。

公式情報:グローバル教養学部 / ANUとのデュアル・ディグリー

4. 段階的に留学へ進む4校

短期の研修や語学の準備から始めて、長期の留学へ進む流れが用意されている大学です。
「必修」の中身が短期なのか長期なのかを、学部ごとに分けて見てください。

a. 神田外語大学

神田外語大学・7号館
神田外語大学・7号館(2011年撮影)。写真:掬茶 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:グローバル・リベラルアーツ学部(GLA)/外国語学部
留学の形:GLAは短期のスタディツアーと、3年次の1学期間の留学が必修
合う人:早い時期に海外で問題意識を持ち、国内の学びを経て専門留学に進みたい人

GLAは入学直後の「グローバル・チャレンジ・ターム」で学ぶ目的を考えるところから始まります。柱になる海外スタディツアーは、貧困と格差、戦争と平和、宗教と民族などをテーマに、現地の人と接しながら社会課題をとらえていく内容です。
2026年度学生便覧では、3年次後期に大学・高等教育機関へ1学期間留学することを必修としています。留学先の単位は所定の範囲で卒業要件に認定され、派遣先は学修内容を発展させる観点からアドバイザーと考えます。
SUNYの各校も紹介されていますが、GLAの留学は「全員が同じ大学へ1年間」ではありません。

外国語学部には認定留学制度があり、交換留学など制度によって学費や奨学金の扱いが違います。一定の条件のもとで、海外の単位を卒業要件へ振り替えられる仕組みです。
社会課題を軸に複数の分野を学びたいならGLA、特定の言語や地域を深めたいなら外国語学部、という比べ方がわかりやすいかなと思います。
費用は、GLAなら国内授業料の免除範囲と留学先の費用、外国語学部なら交換・私費などの区分を確認してください。GLAの派遣先には人数枠や英語・成績基準があり、スタディツアーの実施地・時期も変わることがあります。対象・期間は必修留学一覧の神田外語大学のページにまとめています。

公式情報:グローバル・チャレンジ・ターム / 2026年度GLA学生便覧 / 海外留学・国際交流 / GLAの留学先紹介

b. 昭和女子大学

昭和女子大学・学内の共用スペース
昭和女子大学・学内の共用スペース(2012年撮影)。写真:Dick Thomas Johnson / Wikimedia Commons / CC BY 2.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:国際学部/ビジネスデザイン学科など
留学の形:学科別のカリキュラム留学+他学科向けの制度
合う人:海外拠点のプログラムを使いながら、英語学習から専門分野の授業へ段階的に進みたい人

海外拠点の昭和ボストンを使い、語学・社会文化・専門分野の学びを組み合わせられる大学です。留学が卒業要件の学科にはカリキュラム留学、それ以外の学科にはボストンセメスタープログラムがあります。まず自分の学科がどのプログラムの対象かを確認してください。
たとえばビジネスデザイン学科のグローバルビジネスプログラムは、英語力とあわせて、マーケティング、会計、経済などを英語で学ぶ構成です。国際日本学科・国際教養学科向けには、2026年度開始のプログラムが案内されています。
学科再編や入学年度で名称・条件が変わるので、過去の記事に出てくる学科名だけで判断しないでください。

後期の長期プログラムには英語圏の大学の授業に備えるAmerican College Readiness Track(ACR)があります。一定の語学基準のもとで、議論、発表、アカデミック・ライティングを鍛える選択肢です。昭和ボストンでの学修と、海外協定大学の正規科目を履修する留学は、分けて比べるとわかりやすいです。
昭和ボストンの費用表では、寮費・食費などの滞在費や渡航費に加えて、日本の大学の学納金も必要です。掲載額が実績値か、新年度の予定額かも見てください。
ダブル・ディグリーもありますが、対象の学科・大学や総修学年数は別に確認が必要です。テンプル大学ジャパンキャンパスでの学修は、国内にある米国大学での学修です。対象・期間は必修留学一覧の昭和女子大学のページにまとめています。

公式情報:昭和ボストンの留学プログラム / ダブル・ディグリー・プログラム / 2025年度ダブル・ディグリー修了者の発表

c. 国際基督教大学(ICU)

国際基督教大学(ICU)のキャンパス
国際基督教大学(ICU)のキャンパス(2013年撮影)。写真:John Paul Antes / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:教養学部
留学の形:希望・選考型の交換/海外留学など
合う人:専門を探す時間も大切にしながら、語学・社会実践・交換留学を目的別に選びたい人

ICUは全員必修の大学とは違う観点で選びました。幅広く学びながら専門を深める教育と、学年・目的に合わせた複数の留学制度を組み合わせられる点です。高校生の段階で専攻を決め切れていなくても、大学で関心を育ててから、海外での専門の学びにつなげられます。
公式の留学案内では、1・2年次向けの海外英語研修(SEA)、2年次以上の国際サービス・ラーニングや夏期留学、3年次以上の交換/海外留学プログラムなどを紹介しています。交換/海外留学は1学期から1年間です。

たとえば地域の社会課題に関心を持ったら、国内で関連する授業を取り、現地での活動や専門科目と結びつける計画も立てられます。これは選び方の例で、自動的に続けて参加できるコースではありません。
交換/海外留学プログラムでは、ICUの通常の授業料・施設費を納めます。派遣先の授業料免除や追加費用、そのほかの短期プログラムの費用は、制度ごとに確認してください。
学年条件、語学基準、履修分野、自分のメジャーの卒業要件への単位認定に加えて、ICUと海外大学の学期のずれ、帰国後の授業とのつながりも見ておきたい点です。

公式情報:留学 / リベラルアーツ / 留学FAQ

d. 千葉大学

千葉大学・附属図書館N棟
千葉大学・附属図書館N棟(2012年撮影)。写真:掬茶 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する制度:全学の留学制度+各学部の専門プログラム
留学の形:全員留学。短期・中期・長期など複数の形
合う人:国立の総合大学で専門を学びながら、短期から長期まで留学の形を比べたい人

千葉大学は全員留学で海外での学びを大学教育に組み込んでいます。ただし「全員が1年間の交換留学をする」という意味ではありません。
短期、中期の語学力強化、長期交換留学、認定短期、オンライン、部局独自などのプログラムがあり、どの形で要件を満たすかは所属学部のルールで確認します。
短期は主に長期休暇中の2〜4週間程度で、語学・文化体験のほか、協働学習、社会実践、研究などのタイプがあります。長期交換留学は1学期から1学年間、海外協定校の正規授業を履修する制度です。

短期で海外の学びを経験してから長期留学を考える計画もできますが、それぞれに参加の条件があります。理系や資格課程なら、実験・実習や必修授業と留学の時期を合わせられるかも見てください。
長期交換留学は千葉大学に授業料を払い、派遣先は不徴収です。初回の認められた留学にはENGINEサポートがありますが、全費用をまかなう制度ではありません。
入学年度・学部ごとの要件と代替措置も確認しておくと安心です。短期の必修条件を満たすことと、長期交換留学の選考は別です。対象・期間は必修留学一覧の千葉大学のページにまとめています。

公式情報:千葉大学の全員留学

5. 専門分野から選ぶ5校

留学は希望者の選考制で、学部の専門に合わせて派遣先や制度を選ぶ大学です。
個人的には、学びたい専攻がある程度決まっているなら、このタイプがいちばん現実的だと思っています。全学の制度と学部の制度を重ねて探せるので、専攻に合う留学先を見つけやすいからです。

a. 上智大学

上智大学四谷キャンパス
上智大学四谷キャンパス(2013年撮影)。写真:Keiichi Yasu / Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:外国語学部など。志望学部と全学制度をあわせて確認
留学の形:交換留学/一般留学/短期・実践型プログラム
合う人:志望する専門や言語・地域を軸に、交換留学と短期・実践型を比べたい人

上智は留学の方法と学ぶ内容を分けて考えやすい大学です。長期には交換留学、一般留学、休学留学があり、短期には語学講座や研修、実践型のプログラムがあります。
「何か月海外にいたいか」と一緒に、「語学を学ぶのか、専門科目を履修するのか、現場で活動するのか」を考えると、制度を絞れます。
交換留学は1学期または1年間、海外大学で専門分野を深める道です。外国語学部英語学科の案内でも、語学の強化だけでなく専門知識や実践的な学びにつながる形を紹介しています。

一方で、交換留学海外英語集中講座のように、協定校で語学を集中的に学ぶ1学期の制度もあります。「交換」という名前だけで、現地学生と同じ専門科目を取るプログラムだと判断しないでください。
交換留学と一般留学では留学先の学費負担が違うので、渡航・生活費とあわせて、二重の授業料負担があるかを制度別に確認してください。
2026年の留学ハンドブックでは、交換留学等の単位換算の上限は合計30単位です。どの卒業要件に算入できるかは、学部・学科の認定で決まります。

公式情報:グローバル教育・留学 / 英語学科の留学 / 交換留学海外英語集中講座 / 留学ハンドブック2026

b. 立命館アジア太平洋大学(APU)

立命館アジア太平洋大学(APU)・エントランス
立命館アジア太平洋大学(APU)・エントランス(2017年撮影)。写真:AdiDeWitt / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:アジア太平洋学部/国際経営学部/サステイナビリティ観光学部
留学の形:希望・選考型の海外交換留学
合う人:学びたい分野を軸に、英語圏に限らず海外大学で専門科目を取りたい人

海外交換留学では、半年または1年間、協定大学で正規の科目を学べます。留学先を英語圏に限らず、非英語圏で英語開講の科目を取る、という道も検討できるんです。
同じ国に行く場合でも、地域の政治・社会を学ぶのか、企業や組織を学ぶのか、観光と持続可能性を考えるのかで、必要な授業は変わります。ただし、すべての協定校で各分野の科目が開放されているわけではありません。

派遣先で修得した単位は、審査を経てAPUの単位として認定されます。留学先のシラバスで、授業言語、前提科目、学年、履修制限まで見てください。
海外大学で第二の学位を取るダブルディグリーは別の制度で、必要な期間も履修計画も違います。
海外交換留学ではAPUに授業料を納め、派遣先の授業料は不要と案内されています。滞在・渡航・保険などは別に見積もってください。申請は出発のおよそ1年前を見据えて準備し、学部ごとの卒業要件や、ゼミ・就職活動との日程も確認しておくと安心です。

公式情報:海外交換留学 / 留学に関するFAQ / 留学プログラム一覧 / 学部・大学院

c. 一橋大学

一橋大学・兼松講堂
一橋大学・兼松講堂(2019年撮影)。写真:Kakidai / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する学部:商・経済・法・社会などの志望分野から検討
留学の形:希望・選考型の海外派遣留学制度
合う人:専門への関心があり、海外の科目と国内のゼミ・卒業要件を丁寧に組み合わせたい人

一橋は専門科目を学ぶ目的をはっきりさせた中長期留学を重視する大学として選びました。海外派遣留学制度では、目的意識を持って海外大学で専門科目を履修することが求められます。
たとえば経済なら、派遣先に経済学部があるかだけでなく交換留学生に開かれた科目、必要な数学・統計の前提知識、学部生が取れる授業かまで見ます。これはこの記事の視点で、特定の大学での履修を保証するものではありません。

派遣先の学期中は、原則として主ゼミナールを除き、一橋の授業をオンラインを含めて履修できないと案内されています。単位互換には申請が必要なので、出発前と帰国後を含めた履修計画が欠かせません。
募集ページには大学の海外留学奨学金や基金による支援の案内があります。対象者、地域別支給額、家計条件、併給条件を募集要項で確認してください。
帰国後に残る必修科目も見ておきたい点です。大学院向けの条件を、学部生にそのまま当てはめないようにしてください。

公式情報:海外派遣留学制度・最新募集案内 / 海外留学の制度一覧

d. 東北大学

東北大学川内キャンパス
東北大学川内キャンパス(2022年撮影)。写真:掬茶 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する制度:全学制度/工学部・経済学部などの部局プログラム
留学の形:SAP・FL、交換留学、研究段階の留学
合う人:理系を含む専門分野と留学を結びつけ、将来の研究にも関心がある人

東北大学には短期海外研修から交換留学、研究目的の留学まで、学修段階に合わせた選択肢があります。
学部生の入口は長期休暇を使うSAP、教員が設定する体験学習・フィールドワークなどに参加するFL、1学期から1年間の交換留学です。
該当する部局の学生向けの制度もあり、公式案内には工学部の学生国際工学研修や、経済学部の研究・課題解決型短期派遣などの例が挙がっています。実施年度や対象者は、個別の募集で確認してください。

研究留学まで考えるなら、COLABSも知っておくと役立ちます。ただし自然科学系の大学院生や進学予定の学部生が対象で、すべての学部生がすぐ参加できる制度ではありません。まず学部で使える制度を確認し、その先の研究段階で何が広がるか、という順で見てみましょう。
費用は留学中の東北大学の授業料、派遣先の不徴収条件、プログラム費、奨学金を分けて確認します。短期研修と交換留学では、必要な費用が違います。
単位認定のルールも学部・研究科ごとに別です。研究室配属、実験、卒業研究の日程と、派遣先で取れる科目・研究活動の条件をあわせて相談してください。

公式情報:海外留学プログラム一覧 / プログラム参加関係手続き / COLABS・2026年度募集要項

e. 九州大学

九州大学伊都キャンパスの夕景
九州大学伊都キャンパスの夕景(2019年撮影)。写真:そらみみ / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0。縮小表示・構図の変更なし。

注目する制度:全学制度/法・経済・工・芸術工などの部局制度
留学の形:大学間・部局間の交換留学
合う人:総合大学で専門を深めながら、全学と学部の両方から交換留学先を探したい人

九州大学では、大学間交換留学と部局間交換留学の違いがはっきり示されています。大学間は全学の学生、部局間は該当する学部・学府の学生が対象です。
期間は1学期から1年以内で、海外で取った単位は所属学部・学府の審査で認定されます。
公式ページからは、法、経済、工、芸術工など各部局の留学情報にも進めます。全学の選択肢を見たうえで、部局の協定や科目の開放範囲を重ねて確認する、二段階の探し方ができるのは便利ですよね。

交換留学枠と、実際の派遣人数の違いも見ておいてください。九州大学は相互の派遣・受入れのバランスを踏まえて、実際に留学できる人数を毎年調整すると説明しています。協定があるだけでは参加できる人数はわからない、という228大学の協定データ分析の結果とも重なる点です。
九州大学に授業料を納めることで、交換留学先の授業料は不徴収です。住居・生活費、渡航費、保険、ビザ費用は別にかかるので、学内支援や奨学金の募集条件も確認してください。
全学募集の対象でも、希望先への派遣や履修は保証されません。科目や期間の合う別候補も考えておくと、計画が立てやすくなります。

公式情報:交換留学の制度・募集・支援 / 短期留学

6. 候補の絞り方

最初に、「絶対に留学したい」「海外で学びたい専門がある」「費用の上限が決まっている」のうち、外せない条件を1つ決めてください。
そのうえで、似た大学ではなく仕組みの違う2〜3校を並べてみてください。違いがはっきり見えてきます。

・長期の専門留学が目的なら、AIUの全学生1年間留学、関西外大英語キャリア学科の専門留学、希望・選考型の交換留学を比べる。現地の授業、語学準備、自己負担、卒業への接続まで見ると差が出ます
・専門をまだ決め切れていないなら、ICUの学修段階に合わせた選択肢と、神田外語GLAの短期ツアーから専門留学へ進む構成を比べる。自由に選ぶ余地を取るか、留学を組み込んだ学部の流れを取るかが分かれ目です
・理系・資格課程なら、大学全体の留学実績より、志望学部の実験・実習・研究室配属と留学時期の関係を優先する。短期研修が充実していても、長期留学の時間を同じように取れるとは限りません

大学名や入試難易度だけでなく入学後に成績・英語・活動を積み上げられる環境まで比べる考え方は、交換留学を見据えた「自分に合う大学」の選び方で詳しく書いています。
高校生のうちにやることは高校生からの交換留学ロードマップに、入学後に協定校から候補を絞る方法はティアリストの使い方と協定校リストの作り方にまとめています。

a. オープンキャンパスで聞く6つの質問

  1. 自分の入学年度・学部・学科では、何が必修ですか。期間、対象者、代替措置、語学・成績条件を確認する
  2. 希望する専門科目を履修できる派遣先はどこですか。協定校一覧に加えて、直近の学部生向けの募集と履修制限を見る
  3. 直近の派遣枠と選考の仕組みを教えてください。応募資格を満たすことと、派遣が決まることの違いを確認する
  4. 日本の学費を含めた総費用はいくらですか。授業料、住居、食費、航空券、保険、ビザを分け、奨学金の入金時期も聞く
  5. 海外の単位は、どの卒業要件に使えますか。認定の上限だけでなく、必修・選択・自由科目のどこに入るかを確認する
  6. 帰国後のゼミ・実習・就職活動はどう組みますか。標準年限で卒業した例と、調整が必要だった例の両方を聞く

費用は奨学金をもらえた場合ともらえなかった場合の両方で計算しておくと、進学後に判断しやすくなります。必修留学でも、留学先の物価や為替で自己負担は動くので、家族と見通しを共有しておいてください。
留学しても4年で卒業できるかは、単位認定、国内の必修科目、留学先の学期、実習・ゼミで決まります。「4年間で卒業できる制度がある」と「全員が必ず4年間で卒業できる」は別です。
個人的には、6つのうち1つしか聞けないなら、4番目の総費用を聞くのがおすすめです。家族と相談するときに、いちばん具体的な材料になります。

まとめ

  • 留学に強い大学は協定校の数より「自分の学部で、どんな留学を、どの費用と履修計画で実現できるか」で選ぶ
  • 同じ「必修」でも、1年間の専門留学から短期研修まで中身は大きく違うので、学部・学科の範囲まで確かめる
  • 候補は仕組みの違う2〜3校に絞り、オープンキャンパスで6つの質問をする

今日やることは気になる大学を2校選んで、志望学部で必修になる留学の期間と、留学中の授業料の扱いを公式ページで確かめることです。

ほかの大学の必修留学は留学が必修の日本の大学一覧で、一覧の見方は必修留学一覧の使い方で確認できます。
留学する学年の考え方は交換留学は何年生が正解?で説明しています。


参考にしたサイト: 国際教養大学:1年間の留学義務 / 早稲田大学:国際教養学部の概要・特色 / 立教大学:海外留学研修 / スケジュール・費用・サポート / Dual Language Pathway / 同志社大学:コース紹介 / 学部Q&A / 2027年度入試要項・共通事項 / 神田外語大学:グローバル・チャレンジ・ターム / 2026年度GLA学生便覧 / 海外留学・国際交流 / GLAの留学先紹介 / 昭和女子大学:昭和ボストンの留学プログラム / ダブル・ディグリー・プログラム / 2025年度ダブル・ディグリー修了者の発表 / 関西外国語大学:専門留学 / 英語キャリア学科 / 留学奨学金 / 立命館大学:グローバル教養学部 / ANUとのデュアル・ディグリー / 国際基督教大学(ICU):留学 / リベラルアーツ / 留学FAQ / 上智大学:グローバル教育・留学 / 英語学科の留学 / 交換留学海外英語集中講座 / 留学ハンドブック2026 / 立命館アジア太平洋大学(APU):海外交換留学 / 留学に関するFAQ / 留学プログラム一覧 / 学部・大学院 / 千葉大学:千葉大学の全員留学 / 一橋大学:海外派遣留学制度・最新募集案内 / 海外留学の制度一覧 / 東北大学:海外留学プログラム一覧 / プログラム参加関係手続き / COLABS・2026年度募集要項 / 九州大学:交換留学の制度・募集・支援 / 短期留学

制度は2026年9月8日時点で、大学・学部の公式情報を中心に確認しています。本文の「選んだ理由」「合う人」「比べ方の例」は当サイトの編集上の見解です。入学年度・派遣年度によって対象、名称、条件は変わるので、出願・履修・費用は、対応する年度の公式募集要項で確認してください。