学内選考に通った後、受入許可まで何をする?交換留学の手続きを時系列で解説

交換留学の学内選考後から受入許可までの流れを表すアイキャッチ画像

【大学間交換留学の教科書編集部】

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学内選考に通っただけでは、交換留学はまだ決まっていません。
所属大学からの推薦と、自分で出す本出願を経て、留学先の大学から受入許可が届いた時点で正式に決まります。

受入許可までの流れはだいたい次の5段階です。
・学内選考の合格:派遣候補者に選ばれる
・Nomination:所属大学が留学先に推薦する
・Application:自分で留学先に本出願する
・受入審査:留学先の大学が書類を確認する
・受入許可:Letter of Acceptanceなどの許可書が届く

呼び方や順番は大学によって違うので、最後は所属大学と留学先から届く案内に合わせてください。
すでに受入許可が届いている人は、7の「受入許可書の確認」から読むと早いです。

1. 合格の位置づけと5つの段階

学内選考に通った時点では、多くの場合、交換留学の派遣候補者に選ばれた状態です。
このあと所属大学が留学先に推薦し、留学先が出願書類を見て受け入れを認めると、正式に決まります。

それぞれの段階で動くのはだれか(カッコ内)と、何が来たら終わりかは次のとおりです。
・学内選考の合格(所属大学):派遣候補者としての案内が届いたら完了
・Nomination(所属大学):留学先から出願の案内が届いたら完了
・Application(自分):受付完了のメールか、ポータルの表示が出たら完了
・受入審査(留学先):審査結果の通知が届いたら完了
・受入許可(留学先):許可書を受け取ったら完了

交換留学が正式に決まるまでの5段階。所属大学が学内選考の合格と推薦(Nomination)、自分が本出願(Application)、留学先が受入審査と受入許可を行う

学内選考に通った人が、そのまま受け入れられることは多いです。
ただ、受け入れが自動で約束されたわけではありません。
語学の条件を満たしていない、書類が足りない、受入学部の条件に合わない、といった場合は追加の対応を求められることがあります。

この時期は所属大学と留学先の2つの窓口から、別々に連絡が来るんです。
「もう決まった」と思ってメールを見なくなると、提出の依頼に気づくのが遅れてしまいます。
個人的には、合格通知が来たあとこそ、大学メールをこまめに見るのがおすすめです。

2. 合格から48時間でやる5つのこと

合格してすぐ航空券や部屋を探すより、まず情報を1か所に集めたほうが、あとのやり直しが減ります。
最初の48時間でやることは次の5つです。

a. 合格通知と募集要項の読み直し

□ 候補者ガイダンスや説明会の日程をメモした
□ 誓約書など、学内の提出物と期限を確認した
□ 辞退できる条件と、成績や在籍の条件を確認した

募集要項には候補者に決まったあとの義務が書かれていることがあります。
見落としやすいのは、欠席できない説明会と、留学先への出願より先に締切が来る学内の提出物です。
合格通知だけを見ていると、募集要項にしか書いていない条件に気づけません。

b. 自分用の締切表

□ 項目ごとに、提出先・期限・今の状態・終わりの目印を書いた
□ 留学先の締切が現地時間なら、日本時間に直した

表の中身はたとえば次のようになります。
・誓約書:所属大学へ/○月○日17時/受領の連絡を保存したら完了
・Nomination:所属大学が手続き/留学先から出願の案内が届いたら完了
・オンライン出願:留学先へ/現地時間○月○日/受付番号を保存したら完了
・寮の申込:留学先か寮へ/○月○日/完了画面を保存したら完了
・奨学金:所属大学へ/○月○日/提出か推薦を確認したら完了

大学がやる手続きと自分がやる手続きは、同じ表に入れてかまいません。
個人的には、担当の欄だけは分けておくのがおすすめです。返事を待っているのか、自分がまだ手をつけていないのかが一目でわかります。
受入許可のあとはこの表にビザや保険、航空券を足していけば、そのまま出発までの締切表になるので便利です。

c. 登録名とパスポートの表記

□ 氏名のローマ字をパスポートの表記と合わせた
□ 旧姓、ミドルネーム、姓と名の順番などで迷う点は、所属大学に伝えた

推薦のときには氏名、生年月日、大学のメールアドレス、所属、留学期間などが留学先に登録されます。
ここでの表記がパスポートと違うと、受入許可書も同じ表記で出てきて、ビザ申請の前に直してもらうことになってしまいます。
メールアドレスを何個か使い分けている人も、どれを登録するか担当者に伝えてください。

d. メールとファイルの管理

□ 大学メールと迷惑メールフォルダを毎日見られるようにした
□ 留学用のフォルダを作った

留学先からの出願案内はふだんあまり見ていない大学メールに届くことがあります。
留学先の大学のドメインが迷惑メールに振り分けられないよう、設定も見ておいてください。
フォルダは「01_所属大学」「02_留学先大学」「03_住居・ビザ・保険」「04_奨学金・費用」の4つくらいで足ります。
提出したPDFは「20260920_transcript_en.pdf」のように日付を入れた名前にすると、修正版が増えても迷いません。

e. 学事日程との重なり

□ 留学先の到着推奨日、オリエンテーション、授業開始日、試験終了日をメモした
□ 所属大学の定期試験、ゼミ、実習、進級判定、卒業要件と重ならないか確認した

留学先の次の年度のカレンダーがまだ出ていないときは、前の年の日程を参考にします。
ただ、それは確定ではないので、いつ更新されるかを担当の部署に聞いておくと予定が立てやすいです。

3. 所属大学の推薦(Nomination)

Nominationは、所属大学が留学先に「この学生を交換留学生として推薦します」と登録する手続きです。
学生が自分でフォームを送るのではなく、国際担当の部署がまとめて出すのが一般的です。
登録されるのは、氏名、メールアドレス、所属、留学期間、希望学部やプログラムなどです。
留学先はこの情報をもとに学生用のアカウントを作り、本出願の案内を送ってきます。

推薦の前後で確認することは次の5つです。

□ 所属大学が推薦する予定日
□ 留学先から案内が届く時期の目安
□ 案内が届くメールアドレス
□ 登録された希望学期・学部・プログラム
□ 本出願の締切と必要な書類

予定日を過ぎても案内が来ないときは、迷惑メールと学生ポータルを見てから、まず所属大学の担当者に聞いてください。
留学先に直接連絡するよう言われている場合を除いて、最初から何か所にも同じ問い合わせを送るのは避けたほうがいいです。
確認の順番と問い合わせの文面は6で紹介しています。

4. 本出願(Application)の書類

Nominationのあと、留学先からオンライン出願のURLやアカウントが届きます。
ここからは自分で入力して出すものが一気に増えるんです。
書類は案内が来る前から集め始めておくのが安全です。

a. よく求められる書類

求められやすい書類と、それぞれ見ておく点は次のとおりです。
・オンライン出願フォーム:留学期間、学部、住所、緊急連絡先
・パスポートの写し:有効期限、氏名の表記、画像がはっきり写っているか
・英文成績証明書:発行日、全ページそろっているか、成績の基準の説明
・在学証明書:英文の指定、所属課程、発行日の条件
・語学の証明書:試験の種類、最低点、有効期限、技能別の条件
・志望理由・Study Plan:文字数、設問、希望分野と合っているか
・CV・履歴書:指定の様式、学歴、活動歴、言語能力
・履修希望・Learning Agreement:授業の言語、レベル、前提科目、代わりの科目
・証明写真:サイズ、背景、ファイル形式
・お金や健康に関する書類:出す時期、署名、原本や翻訳が必要か

全部の大学が同じ書類を求めるわけではありません。
反対に、留学先独自の誓約書、学部の承認、ポートフォリオ、研究計画、指導教員の同意が必要になることもあります。
CVを求められたら、交換留学用CVの書き方とWordテンプレートをそのまま使えます。

英文の証明書はその日のうちに発行されるとは限りません。
出願の案内が来てから動くと、締切に間に合わないこともあります。
個人的には、英文成績証明書と在学証明書は、案内を待たずに発行までの日数だけでも調べておくのがおすすめです。

b. 提出前のチェック

中身
□ 氏名と生年月日がパスポートと同じ
□ 留学期間と学期が正しい
□ 所属大学・学部・課程の英語名が、どの書類でもそろっている
□ 語学スコアが条件を満たしている
□ 志望理由と履修希望の内容が食い違っていない

形式
□ ファイル形式(PDF、JPEGなど)と容量の上限を守った
□ 署名の方法、原本・コピー・翻訳の要否、ファイル名のルールを確認した
□ 完了画面、受付番号、送信日時、実際に出したファイルを保存した

中身が正しくても、形式が違うとアップロードできないことがあります。
出したあとの記録は修正を頼まれたときに「いつ、何を出したか」を説明する材料になるので、捨てずに残しておいてください。

c. 履修希望の作り方

□ 授業の言語と、必要な語学力を確認した
□ 科目のレベル(学部か大学院か)、前提科目、専攻の制限を確認した
□ 開講学期、キャンパス、授業時間数、単位数、評価方法を確認した
□ 定員と、交換留学生が取れる科目かを確認した

本出願で、履修希望やLearning Agreementを出すよう言われることがあります。
この時期は次の年度のシラバスがまだ出ていなくて、前の年の科目から選ぶことも珍しくありません。
第1希望だけで埋めず、第2・第3候補まで用意しておくと、あとで直すときに楽です。

帰国後の単位認定を考えるなら、シラバスや授業時間数を保存して、所属学部の担当者に早めに相談してみてください。
ただ、出発前に相談したからといって、認定が約束されるわけではありません。
シラバスのどこを見るかは、次の記事で説明しています。

5. 審査待ちの間に進めること・待つこと

本出願が終わると、あとは留学先の審査待ちです。
ここで手を止めてしまうと、受入許可が出たとたんに、寮・奨学金・ビザの締切が重なります。
かといって、許可が出る前に取り消せない契約を結ぶのも危ないです。
分け方はシンプルで、条件を調べることは進めて、取り消しにくい決定は待ちます。
a・bで全体を分け、c〜eで間違えやすい寮・奨学金・ビザを個別に見ていきます。

a. 先に進めてよいこと

□ パスポートの有効期限を確認し、必要なら更新した
□ ビザ・滞在許可の条件、予約方法、必要な書類を調べた
□ 寮の申込時期、申込資格、結果が出る日を確認した
□ 奨学金の学内締切を確認し、書類の準備を始めた
□ 留学費用のおおよその総額と、最初の支払いが来る時期を整理した
□ 健康診断、予防接種、保険の条件を調べた

どれも受入許可がまだでも調べられるものです。
許可が出てから調べ始めると、寮の申込やビザの予約に出遅れることがあります。

b. 許可や大学の指示を待つこと

・変更や払い戻しができない航空券を買う
・キャンセル条件が厳しい民間の部屋を契約する
・受入許可書が必要なビザ申請を出す
・留学期間が決まる前に長期の契約を結ぶ
・所属大学の承認がいる休学や留学の手続きを、自分の判断で進める

航空券は検索して相場を見たり、変更の条件を比べたりするところまでは進めてかまいません。
買う時期は受入許可、ビザの見通し、寮の入居日、大学の到着案内がそろってから決めます。
大学から購入時期の指示があるなら、それに従ってください。
個人的には、安い便を見つけても、この4つがそろうまでは買わないほうが安心だと思います。

c. 寮の申込時期

□ 寮の申込が本出願と同時か、許可後に別のポータルからかを確認した
□ 申込完了のメールや画面を保存した

寮は「許可が出てから」とは限りません。
大学寮の申込は本出願と一緒にする大学もあれば、受入許可のあとに別のポータルからする大学もあります。
そもそも、大学寮が保証されていない大学もあるんです。
出願フォームで「寮を希望する」にチェックしただけでは、申込が終わっていないこともあるので注意してください。
締切、受付のメール、抽選か先着か、保証金、キャンセル条件まで見ておくと安心です。

d. 奨学金の学内締切

□ 大学を通して推薦される奨学金の、学内の締切を確認した
□ 応募のときに受入許可書がいるか、あとから出せるかを確認した

交換留学向けの奨学金には自分で直接応募するものと、所属大学を通して推薦されるものがあります。
大学推薦のものは、実施団体の締切より学内の締切が早く、受入許可が届く前に候補者を決めることもあります。
許可書がまだ出ていなくても、自分で判断してあきらめずに、所属大学の担当者に聞いてみてください。

e. ビザの事前調査

□ ビザの種類、申請場所、予約方法、必要な書類、審査にかかる期間を調べた

申請そのものに受入許可書が必要でも、ここまでは先に調べられます。
条件は国籍、渡航先、滞在期間で変わるので、渡航先の政府や大使館・領事館の最新の案内で確認してください。

6. 案内や結果が届かないときの確認手順

Nominationの締切、アカウントの発行、出願の受付は、それぞれ別の日に設定されていることがあります。
推薦の翌日にメールが来るとは限らないので、焦る前に次の順番で確認してください。

  1. 所属大学から聞いている推薦の予定日と、案内が届く時期を見直す
  2. 大学メール、個人のメール、迷惑メール、学生ポータルを確認する
  3. 同じ留学先に行く学生にも案内が届いているか聞く
  4. 氏名、留学先、留学期間、届いていない案内を整理する
  5. 所属大学の担当者に問い合わせる

受入許可が届くまでの期間は、大学や学期、出願の時期で違います。
数週間で届く大学もあれば、締切のあとにまとめて審査して、数か月かかる大学もあります。
先輩の「○週間で来た」という話より、留学先のFact SheetやApplication Guideに書いてある通知時期を目安にしてください。

a. 所属大学への問い合わせ例

出願の期限が近い、奨学金やビザの締切に関わる、といった事情があれば、その日付も書いてください。
「まだ来ません」だけより、どの案内がいつまでに必要かを書いたほうが、担当者も確認しやすいです。
個人的には、「何が届いていないか」「いつまでに必要か」が1通でわかるように書くのが、結局いちばん早いと思っています。

件名:協定校への推薦・出願案内の確認(学籍番号/氏名)

国際担当ご担当者様

お世話になっております。○○学部○年の○○です。交換留学の学内選考結果を受け、△△大学への派遣候補者としてご連絡をいただきました。

今後の出願手続きについて確認したく、ご連絡いたしました。現時点では△△大学からオンライン出願の案内を受け取っておりません。迷惑メールと大学メールも確認済みです。

推薦手続きの予定時期と、出願案内が届く目安をご教示いただけますでしょうか。留学先大学の出願期限は○月○日と認識しております。

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

学籍番号:
氏名:
派遣予定先:
留学予定期間:

b. 留学先の大学への英語の問い合わせ例

所属大学から直接連絡するよう言われた場合や、出願後に足りない書類がないか確かめたい場合は、次のように短く書けば大丈夫です。

Subject: Inquiry about exchange application status – [Your Name / Home University]

Dear Exchange Coordinator,

My name is [Your Name], and I was nominated by [Home University] for the [semester/year] exchange program. I submitted my online application on [date], and my application ID is [ID, if available].

Could you please confirm whether my application and required documents have been received? I understand that the admission review may still be in progress.

Thank you for your assistance.

Best regards,
[Your Name]
[Home University]
[Application ID]

結果を急かすのではなく「出願が受理されているか」「足りない書類はないか」を聞く形にすると、用件が伝わりやすいです。

7. 受入許可書の確認

受入許可書が届いたら、まず次の6つを見てください。

□ 氏名と生年月日がパスポートと同じ
□ 留学期間と学期が正しい
□ 受入学部・プログラム・キャンパスが正しい
□ 受入の回答や登録に期限がないか
□ 住居、保険、履修、オリエンテーションの次の案内があるか
□ ビザ申請に使う書類が別に発行されるか

大学によっては、「受入許可書」「入学許可書」「在籍証明」「ビザ用の書類」が別々に届きます。
届いた1通だけでビザ申請に進めるとは限らないので、留学先と大使館・領事館の必要書類を見比べてください。
名前や日付に誤りがあれば、正しい情報とその箇所を伝えて、すぐ直してもらいます。
修正版は古いファイルと混ざらないように分けて保存し、受け取ったことは所属大学の担当者にも伝えておくと安心です。

ここまで終われば、受入許可までの手続きはひと区切りです。
次は出発日から逆算して、ビザ、寮、保険、航空券を順番に片づけていきます。
やることと時期は出発90日前から当日までの準備チェックリストにまとめているので、そのまま進んでください。

まとめ

  • 学内選考の合格は派遣候補者になった段階で、受入許可が出て初めて正式に決まる
  • 合格したらすぐ、提出先と担当を分けた締切表を作る
  • 審査を待つ間は条件を調べるところまで進め、航空券や部屋の契約など取り消しにくいことは許可を待つ

今日やることは合格通知と募集要項を開いて、学内の提出物とNominationの予定日を締切表に書き出すことです。

学内選考を経験した方へ

学内選考で準備したことや面接で感じたことは、時間がたつほど細部を思い出しにくくなります。採用・不採用・辞退を問わず、次の応募者が準備と判断に使える匿名の体験記を募集しています。氏名・学籍番号は不要で、回答時間の目安は10〜15分です。

公開範囲は項目ごとに選択できます。回答は確認・匿名化したうえで、大学・制度・募集回ごとに整理します。詳しくは投稿ガイドライン・公開方針をご確認ください。


参考にしたサイト: 岡山大学「EPOK(交換留学)」 / The University of Hong Kong「HKU Worldwide Student Exchange」 / City University of Hong Kong「Exchange Students」 / 日本学生支援機構(JASSO)「海外留学のための奨学金」

最終確認:2026年9月20日。制度や締切は変わることがあるので、最新の情報は所属大学、留学先の大学、渡航先の大使館・領事館で必ず確認してください。