交換留学の志望理由書の書き方|目的の立て方から構成・例文まで【診断チャート・AI添削プロンプト付き】

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【大学間交換留学の教科書編集部】

交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。

志望理由書を書き始めて、「語学力を伸ばしたい」「異文化を理解したい」と書いたところで手が止まってしまう人も多いと思います。
そこで止まるのは、留学で何を学ぶのかがまだ決まっていないからです。
私も学内選考を受けましたが、志望理由書は「留学したい気持ち」ではなく「この大学で、これを学ぶ必要がある」と説明する書類だと考えています。

最後に、足りないところを確かめられる診断チャートと、AIで点検・推敲するためのプロンプトも載せています。
大学によって「留学計画書」「学習・研究計画書」など名前は違いますが、ここではまとめて「志望理由書」と呼びます。

1. 志望理由書の役割

交換留学は大学間の協定にもとづく制度で、派遣できる人数は協定ごとに限られています。
学内選考はその限られた枠をだれに割り当てるかを決める手続きです。

選考では志望理由書以外のものも見られます。
たとえば早稲田大学の募集要項では、GPA、語学力、学習・研究計画書、所属学部・研究科による適性判断、プログラムによっては筆記・面接を総合して選考するとされています。
GPAと語学スコアは数字で比べられますが、「留学中に何を学ぶのか」「それが本人にとってどんな意味を持つのか」は数字ではわかりません。
実は、提出書類の中でそれを説明できるのは志望理由書だけです。

つまり、選考する側が志望理由書で確かめたいのは次の2つです。
・この学生を派遣したら、留学期間を学びに使えるか
・なぜ、ほかの協定校ではなくこの大学なのか

「語学力を伸ばしたい」「異文化を理解したい」が評価されにくいのは、このどちらにも答えていないからです。
どの協定校にも当てはまりますし、現地で何をするのかも見えません。

なお、GPAや語学要件を満たしていなければ、志望理由書の出来にかかわらず応募できないことがあります。
準備中の人は、交換留学でGPAが入口になる理由とTOEFL・IELTSの選び方を先に見ておくと安心です。

2. 動機と目的の違い

志望理由書は「動機」と「目的」を分けて考えると書きやすくなります。書いていてつまずくときは、この2つが混ざっていることが多いです。
・動機:留学したいと思った理由。「海外で暮らしてみたい」「英語を使えるようになりたい」など
・目的:留学で明らかにしたいこと、できるようになりたいこと

動機は人それぞれで、正解も不正解もありません。
ただ、選考で見られるのは目的のほうです。前の章の2つの問いに答えられるのは、目的だけだからです。
動機は書くとしても1文で大丈夫です。

目的として通用するには、次の3つを満たしている必要があります。
・所属大学だけでは十分に取り組めない(満たさないと、留学する理由にならない)
・半年〜1年の留学期間で、少なくとも前に進められる(満たさないと、計画として成り立たない)
・これまでに履修した科目やゼミとつながっている(満たさないと、思いつきに見える)

目的は「問い」の形にすると具体的になります。
たとえば「環境問題について学びたい」は分野の名前で、まだ目的ではありません。
「再生可能エネルギーの導入をめぐる住民の合意は、どのような制度のもとで進むのか」まで絞ると、どの地域のどの授業が必要かが決まります。
志望校を選ぶ理由も、ここから出てきます。

語学力の向上は多くの場合は目的ではなく手段です。
語学専攻の人なら語学が目的になることもありますが、その場合も「どの場面で、何ができるようになりたいのか」まで具体的にしてみてください。

1・2年生で、研究と呼べる経験がなくても大丈夫です!
授業で引っかかった論点を問いの形に直せば十分で、留学で答えに近づける程度に具体的なら足ります。
個人的には、志望理由書の準備でいちばん時間をかけてほしいのがここです。目的が1文で言えれば、あとの段落はかなり書きやすくなります。

3. 書く前に集める3つの材料

材料がないまま書き始めると、抽象的な言葉で字数を埋めることになりがちです。
先に集めておきたい材料は次の3つです。

a. 設問の条件

大学ごとに、聞かれる項目も分量も違います。
早稲田大学(2026年春募集)は、関心のある学術分野と留学目的を800〜1200字、志望する大学・プログラムの理由を400〜800字と、欄を2つに分けています。
一橋大学(2026年派遣)はA4判2〜3枚で、志望理由、これまでの履修・研究、留学後の将来計画、課外活動、第一希望校の選定理由、履修・研究計画まで、書く項目を細かく指定しています。
法政大学(2027年秋学期派遣)は動機、現在の専攻・学習内容、派遣先を選んだ理由と具体的な学習計画などを、日本語で計2000字程度にまとめる形です。

最新の募集要項から、設問の原文、字数、使用言語、書く志望校の数、AI利用や第三者添削のルールを書き出してください。
生成AIの利用や第三者の添削を禁止・制限している大学もあるので、このルールは書き始める前に確かめておくと安心です。

b. 自分の材料

目的につながる経験と、これまでの学びを書き出します。
問いが生まれたきっかけ、履修した科目、ゼミで扱ったこと、読んだ本や論文、課外活動などです。

このとき、「これまでの学びではわからなかったこと」も一緒にメモしておくのがおすすめです。
「理論は学んだが、制度の違う地域で通用するかは確かめていない」「日本の事例は調べたが、他国との比較はできていない」といったものです。
あとで計画を書くときの出発点になります。

c. 志望校の材料

交換留学生向けのFact Sheet(応募条件や学期日程をまとめた資料)、履修できる分野の一覧、シラバスを読んで、目的に関係する授業を探します。
気をつけたいのは、希望する科目を実際に履修できるとは限らないことです。
慶應義塾大学の交換留学FAQでも、協定校側の履修要件や人数制限で、専門外の科目を取れない場合や、希望科目をすべては履修できない場合があると案内されています。

授業を見つけたら、次の3つを公式資料で確かめてください。
・交換留学生に開放されている科目か
・前提となる科目が求められていないか
・留学予定の学期に開講されるか

わからないときは、所属大学の国際担当に聞くのが早いです。
同じ目的に取り組める代わりの科目も、1つ探しておくと安心です。
協定校の候補がまだ固まっていない人は協定校リストを先に作る方法、授業の探し方は交換留学先で実践型科目を探すときの確認項目も参考にしてみてください。

4. 4段落の構成と書き方

材料がそろったら、次の4つの段落で組み立てます。
・a. 目的:留学で何を明らかにしたいか
・b. 背景:なぜその目的を持ったのか。これまでに何を学び、何がわからなかったか
・c. 計画:なぜ交換留学で、なぜその大学で、現地で何をするか
・d. 帰国後:成果を帰国後の学びや進路にどう使うか

志望理由の1本の線。これまで(何を経験し、何が分からなかったか)、問い(いま確かめたいこと)、ここで(なぜこの場所で確かめるか)、その先(何に使い、誰に返すか)

4つは別々の話ではなく1本の話としてつながっている必要があります。
背景は目的が思いつきではないことを、計画は目的への取り組み方を、帰国後はその目的に取り組む意味を示します。
目的に関係しない受賞歴や海外経験は、どれだけ立派でも削って大丈夫です。

a. 目的

冒頭で、留学の目的を1文で書いてしまいましょう。
結論が先にあると、読み手はそのあとの段落を「この目的のための説明」として読めます。
経験の話から始めると、何の話なのかわからないまま読み進めてもらうことになってしまいます。

b. 背景

背景には目的が生まれた経験と、その後の学びを書きます。
経験は「出来事」「そのとき感じた違和感」「そこから生まれた疑問」の順に書くと、短くまとまりやすいです。
「幼い頃から海外に憧れていた」という話は、目的につながらないなら要りません。

学びは科目名やゼミの内容で具体的に書きます。
「環境問題に関心があります」より、「環境経済学と統計学を履修し、ゼミでは自治体の公開データで政策の効果を比較した」のほうが、今どこまで来ているかが伝わります。
華やかな実績でなくても大丈夫です!

背景の最後にはこれまでの学びではわからなかったことを1文で書きます。
これが次の計画の出発点で、この1文がないと背景と計画のあいだで話が飛びます。
「日本の大学では学べない」と大きく言い切らなくても、自分の学びがどこまで進み、次に何が必要かを示せば十分です。

c. 計画

計画はいちばん字数を使う段落で、書くことは次の4つです。

1つ目は交換留学である理由です。
交換留学では半年〜1年にわたって現地学生と同じ専門科目を履修し、課題や試験、グループワークに続けて取り組みます。短期研修や語学留学との違いはここです。
目的のためになぜこの形の学びが必要なのかと、なぜ今なのかを書きます。「基礎科目を履修し終えた」「帰国後に卒業論文が控えている」など、学びの段階で説明できます。
留学の時期そのもので迷っているなら、2年秋・3年春・3年秋を卒業・就活・英語で比較した記事も参考にしてみてください。

2つ目はその大学である理由です。
知名度や都市の魅力ではなく授業で説明します。
授業名を挙げるときは、「何を確かめたいのか」「どの授業のどの内容が関係するのか」「授業の内外で何をするのか」「何を持ち帰るのか」をセットにして書くのがおすすめです。
たとえば「この問いを考えるために、〇〇の授業で扱う複数都市のケース分析を使い、最終レポートでは日本の事例と比較する」と書けば、授業と目的のつながりがはっきりします。代わりの科目を一言添えると、計画に現実味が出ます。

3つ目は現地での行動です。
「積極的に学ぶ」「多様な価値観を吸収する」では、何をするのかが見えません。
履修する、比較する、調査する、質問する、発表する、といった動詞で書きます。
「教員のオフィスアワー(学生の質問や相談を受け付ける時間)で調査方法を相談する」くらい具体的だと、読み手も留学中の姿を思い浮かべられます。

4つ目は計画をやり切れると判断できる根拠です。
自己PRを求められている場合は、ここがその役割を持ちます。
「粘り強い」と自分で評価するのではなくそれが表れた行動を書いてみてください。
「必要なデータが集まらない中で調査方法を変え、問い合わせを続けて分析を仕上げた」という事実があれば、読み手が自分で「粘り強い人だ」と判断できます。

私が採用する側として面接をしたときは、本人が言う長所より、行動の事実のほうがずっと判断しやすいと感じました。
独立した自己PR欄がある場合は、その設問に沿って書きます。

d. 帰国後

最後に、留学の成果を帰国後にどう使うかを書きます。
まず帰国後のゼミや卒業論文、次に卒業後の進路と、近いところから書くと無理がありません。

職業名だけ書いて留学中の学びとの関係を示さないと、そこだけ話が浮いてしまいます。
「国際機関で働きたい」と書くなら、留学で学ぶことがその仕事のどこで生きるのかまで説明してみてください。

進路がまだ決まっていないなら、決まっているように書く必要はありません。
今関心のある分野と、留学中に何を確かめて進路を考えたいかを書けば十分です。
留学経験と仕事のつながりは交換留学の経験が再現される業界・職種の探し方で詳しく扱っています。

設問ごとの割り振りと字数

4つの段落をどの欄に書くかは、設問次第です。
早稲田大学のように「留学目的」と「志望校の理由」が別の欄なら、前者に目的・背景・帰国後を、後者に計画を書きます。
一橋大学のように項目が細かく指定されているなら、各項目に4つを割り振ります。

1つの欄に1000字で書くなら、目的と背景で300字、計画で500字、帰国後で200字が目安です。
削るときは背景の説明から削って、授業と行動の具体的な部分は残すのがおすすめです。

5. 例文

以下は構成を示すための架空の例です。
A大学も科目名も架空なので、そのまま出願には使えません。

私は、人口が減少する地域で生活に必要な移動をどう維持するかという問題を、住民の合意形成の観点から研究したいと考えています。特に、効率を重視して路線を見直す政策が、どのような参加の手続きを経れば住民に受け入れられるのかを明らかにしたいです。

この問題に関心を持ったのは、高校時代に地元の路線バスが減便され、通学や通院に困る人が身近にいたからです。運行の効率と住民の移動手段をどう両立させるのかという疑問から、大学では公共政策、公共経済学、統計学を履修しました。ゼミでは自治体の公開データを使って交通施策の効果を比較しましたが、数字による評価では、立場の異なる住民や事業者が合意に至る過程を捉えられませんでした。

この課題に取り組むため、公共交通の制度と住民参加の仕組みが日本と異なる地域で、現地の学生とともに専門科目を継続して履修できる交換留学を志望します。A大学では、交換留学生に開放されている「Urban Mobility Policy」で複数都市の交通政策を比較し、「Policy Evaluation Lab」で現地調査とグループ分析に取り組めます。前者で住民参加の制度を比較する枠組みを学び、後者でそれを現地の事例に当てはめます。最終課題では、現地の都市と私の地元の自治体を同じ観点で比較した政策メモを作成します。第一希望の科目を履修できない場合は、同じ分析手法を扱う「Local Governance」を代わりに履修します。政策分析の基礎科目を2年次までに修了し、帰国後すぐに卒業研究へ移れる3年次が、留学の時期として最適だと考えています。

ゼミの研究では、必要なデータがそろわない中で公開資料の集め方を変え、自治体への問い合わせを続けて分析を仕上げました。留学中に履修の変更や調査上の壁にぶつかっても、同じように代わりの方法を探して計画を進めます。

帰国後は、政策メモをゼミで検証し、卒業論文に発展させます。卒業後は交通事業者または自治体の政策づくりを支える仕事に就き、限られた財政の中で住民の移動を守る制度づくりに関わりたいと考えています。

例文の構成

第1段落が目的、第2段落が背景、第3・第4段落が計画、第5段落が帰国後です。
第4段落は計画のうち「やり切れると判断できる根拠」にあたります。

個人的には、例文でいちばん見てほしいのは第2段落と第3段落のつなぎ目です。
第2段落の最後の文(数字による評価では合意に至る過程を捉えられなかった)が、第3段落の「この課題に取り組むため」にそのままつながっています。
背景の最後に書いた「わからなかったこと」が、計画の出発点になっているわけです。

例文の経験や言い回しを借りても、このつながりは自分のものになりません。
例文は各段落の役割を確かめるために使い、中身は自分の経験と最新の公式情報で書いてください。

6. 書いたあとの見直し

初稿ができたら、まずだれでも書ける言葉を探してみましょう。
次のような言葉が出てきたら、それが指している事実や行動に置き換えてみてください。

  • 「視野を広げたい」→ どの前提を、何と比べて問い直すのか
  • 「異文化を理解したい」→ どの場面で、どんな違いに向き合うのか
  • 「語学力を伸ばしたい」→ その語学力で何を読み、だれと何をするのか
  • 「積極的に学ぶ」→ どの授業で、何を調べ、何を発表するのか
  • 「グローバル人材になりたい」→ 卒業後のどの仕事で、何に取り組むのか
  • 「成長したい」→ 留学の前と後で、何ができるようになるのか

置き換えようとして、書くべき事実が見つからないこと、ありますよね。
その場合に直すのは文章ではなく目的や計画のほうです。2章と3章に戻って、目的を絞り直すか、材料を集め直してみてください。
経験と目的のつなげ方は次の記事でも詳しく扱っています。

提出前には、最低限次の6つを確認してください。

  • 設問の各項目に、指定の字数で答えている
  • 留学の目的を1文で言える
  • 背景の最後に、これまでの学びではわからなかったことが書いてある
  • 希望科目を履修できるか、いつ開講されるかを公式資料で確認し、代わりの科目も決めている
  • 帰国後の話が留学中の学びとつながっている
  • 例文やAIが作った事実を1つも入れていない

7. 診断チャートとAIでの点検

書き終えた志望理由書の見直しは、診断チャートで足りないところを確かめ、自分で直すところから始めます。
AIを使える場合は、そのあと2段階でAIに頼みます。1段階目で初稿の足りないところを指摘してもらい、自分で直し終えたら、2段階目で言い回しだけを整えてもらいます。

AIを使うのは、所属大学がAIの利用を認めている場合だけにしてください。
大学のルールが「相談や点検はよいが、文章の修正は認めない」なら、言い回しを整える2段階目は使わないでください。診断チャートは自分でチェックするものなので、AIの利用が認められていない人も使えます。

AIに頼む順番は、指摘が先、推敲があとです。
中身が固まる前にAIに文章を整えさせると、きれいでも誰が書いても同じような文章になり、本人が迷ったり選んだりした跡が消えてしまいます。実際にはない経験や、確認していない授業名が紛れ込むこともあります。
そのため2段階目のプロンプトでは、AIに事実を1つも足させず、事実が足りないところには【要事実】と書いて返させています。

a. 診断チャートで足りないところを確かめる

下のチャートはこの記事で説明した4つの段落(目的・背景・計画・帰国後)に沿って、24の項目を6つの軸に分けたものです。
満たしている項目にチェックを付けると、軸ごとに満たしている数がレーダーチャートに描かれます。へこんでいる軸が次に直すところです。チャートの下には、足りていない項目が満たしている数の少ない軸から順に並びます。

チェックは甘くなりがちなので、本文の中で「この文がそれにあたる」と指させる項目にだけ付けてください。
AIを使える場合は、先に自分でチェックしてから、1段階目のプロンプトが出力の最後に書く「判定コード」を貼り付けてみてください。AIの判定は塗りつぶしの形で、自分のチェックは点線で、同じチャートに重ねて描かれます。点線だけが外に出ている軸は、自分では書いたつもりでも、読み手には伝わっていないおそれがあります。

AIの判定コードを貼り付ける(任意)

この診断は、記事で説明した4段落の構成に沿った目安です。大学の審査基準ではありません。入力した内容はどこにも送信されません。

b. 1段階目:AIに初稿の足りないところを指摘してもらう

このプロンプトはチャートと同じ24項目で初稿を判定し、直す箇所と、本人にしか答えられない質問を返します。志望理由書の文は書きません。
角括弧の部分を自分の情報に置き換えて使ってください。AIが公式URLを読めない場合は、募集要項やシラバスの該当部分を貼り付けます。氏名や学籍番号などの個人情報は、削除してから入力してください。

あなたは大学間交換留学の学内選考で志望理由書を読む選考委員です。毎年数十人分の志望理由書を1回ずつ読み、「この学生を派遣したら、留学期間を学びに使えるか」「なぜ、ほかの協定校ではなくこの大学なのか」の2点を確かめています。
応募者本人が書いた初稿を読み、本人が直すべき箇所と、本人にしか答えられない質問を返してください。

【守ること】
1. 志望理由書の文を書かない。書き直した文、例文、言い換えの完成文は出さず、下の【出力】の項目だけを出す。
2. 入力にない経験、実績、数字、大学情報、授業名を補わない。入力から確かめられない事実は「未確認」と書く。
3. 指摘には該当する本文を「」で引用して添える。「もっと具体的に」のような、本文を引用できない一般論は出さない。
4. 質問は本人の経験や判断を聞く形にする。「具体的にしてください」ではなく、「そのゼミで比べたのは、どの自治体の、何の数字ですか」のように聞く。
5. 「リーダーシップ」「視野を広げる」「成長する」などの抽象語は、根拠になる行動が本文に書かれていない限り評価しない。
6. 褒め言葉から始めない。良い点は本文を引用して1つだけ書く。
7. 大学のAI利用ルールが「禁止」または「未確認」のときは診断を始めず、その旨と、確かめる窓口や資料を伝える。
8. この診断は大学の公式な審査基準ではない。設問で問われていない内容を書き足させない。

【判定する24項目】
志望理由書を、目的・背景・計画・帰国後がつながった1本の説明として読み、次の24項目を判定する。
判定は「○(満たしている)」「×(満たしていない)」「?(公式情報が足りず判断できない)」「-(設問で問われていない)」のどれかにする。本文の中で「この文がそれにあたる」と引用できるときだけ○にする。点数や合格の見込みは出さない。

目的
1. 留学で明らかにしたいことが1文で書かれている
2. 留学したい理由(動機)と分けて書かれている
3. 所属大学だけでは取り組みにくい理由が分かる
4. 半年〜1年の留学期間で前に進められる大きさになっている
背景
5. 目的が生まれた経験が書かれている
6. 履修した科目やゼミなど、これまでの学びが具体的に書かれている
7. 背景の最後に、これまでの学びで分からなかったことがある
8. 目的につながらない経験(憧れや関係のない受賞歴など)が入っていない
選んだ理由(交換留学・時期・大学)
9. 短期研修や語学留学ではなく、交換留学である理由がある
10. 今の時期に行く理由がある(学びの段階など)
11. 志望大学の授業名と、目的との関係が書かれている
12. 知名度や都市の魅力を理由にしていない
現地での行動
13. 現地ですることが動詞で書かれている(履修する、比べる、調べる、発表する)
14. 授業を交換留学生が履修できるか、開講学期を公式資料で確かめている
15. 第一希望の授業が取れないときの代わりの科目がある
16. 計画をやり切れると判断できる、行動の事実がある
帰国後
17. 帰国後のゼミや卒業論文での使い方が書かれている
18. 卒業後の進路か、進路を考えるために留学中に確かめたいことが書かれている
19. 進路が留学中の学びとつながっている
20. 職業名や「グローバル人材」だけで終わっていない
設問・書き方
21. 設問の各項目に答えている
22. 指定の字数に収まっている
23. 抽象的な言葉が、事実か行動に置き換わっている
24. 段落どうしが1本の話としてつながっている

【出力】
表は使わず、次の順に見出しを付けて書く。
1. 診断の前提:診断できるか、足りない入力、字数の過不足
2. 目的の要約:初稿の目的を1文で要約する。要約できなければその理由を書き、要約できないこと自体をいちばん大きな問題として扱う
3. 24項目の判定:番号、判定、根拠となる本文の引用。×と?には理由を1行添える
4. 軸ごとのまとめ:6つの軸について、○の数を「目的 ■■■□ 3/4」の形で示す(-の項目は分母から外す)。話が飛んでいる所があれば示す(特に、背景の最後の文と計画の最初の文)
5. 直す3か所:影響の大きい順に、該当箇所の引用、何が問題か、必要な操作(足す・削る・移す)、本人が答える質問
6. 誰でも書ける言葉:本文の抽象的な表現を引用し、それぞれ何の事実で置き換えるべきかを書く(置き換えた文は書かない)
7. 公式情報で確かめること:授業名、交換留学生が履修できるか、開講学期、前提科目など
8. 面接で聞かれそうな質問:この初稿を読んだ選考委員が聞き返しそうな質問を3つ
9. 判定コード:最後の1行に、24項目の判定を番号順に、○は1、×は0、?は?、-はnに置き換え、4つずつ「/」で区切って「判定コード:1101/1011/1?10/0101/1111/1011」の形で書く

【入力】
・所属大学の設問(原文):[貼り付け]
・字数・ページ数:[記入]
・志望大学・プログラム:[記入]
・AI利用・添削に関する大学のルール:[貼り付け。不明なら「未確認」]
・志望大学と授業の公式情報:[URLまたは該当部分を貼り付け]
・初稿:[個人情報を削除して貼り付け]

出力の最後の行にある「判定コード」は、上のチャートに貼り付けて使います。チャートを開かなくても、出力の中の「■□」の並びで、どの軸が足りないかが分かります。
AIから質問されたら、AIに返事をせず、初稿を書き直して答えてください。答えをAIに送ると、AIがそれを文章にまとめてしまいがちです。
AIの指摘は自分の経験や調べた事実と照らし合わせて、納得できるものだけを取り入れれば十分です。

c. 2段階目:言い回しだけを整える

自分で直し終えたら、新しいチャットを開いてこのプロンプトを使ってください。前のやり取りが残っていると、AIが1段階目のときの話を本文に足してしまうことがあるためです。

あなたは日本語の文章を推敲する編集者です。応募者本人が書き上げた交換留学の志望理由書を、内容を変えずに読みやすく整えてください。
あなたの役目は、本人の言いたいことを本人の言葉のまま、一度読めば伝わる文にすることです。中身を足したり、良く見せたりはしません。

【始める前に】
・大学のAI利用ルールが文章の修正や推敲まで認めているかを確かめる。「禁止」「未確認」「相談や点検だけ認める」のときは推敲せず、その旨を伝えて終える。
・書き直す前に、各文が「事実」「考え」「計画」「決意」のどれにあたるかを確かめる。書き直したあとも同じ種類のままにする。

【変えないもの】
1. 主張:何を言っているか。
2. 比重:何をいちばん大事にしているか。並べた順番。
3. 言い切りの強さ:「〜したい」を「〜する」に、「〜と考えている」を言い切りに変えない。弱めることもしない。
4. 事実:経験、数字、固有名詞、授業名、大学名、時期。
5. 段落の順番と、各段落の役割。
6. 本人が自分の経験を語る言い回し。意味が通じていれば、整って見えないことだけを理由に変えない。

【足さないもの】
経験、数字、授業名、大学の情報、気持ち、評価の言葉、決意、例え。
事実が足りず文が成り立たない所は、文を作らず、本文のその位置に【要事実:何が必要か】と書いて残す。

【直すもの】
a. 誰でも書ける言葉(視野を広げる、成長する、グローバル人材、架け橋、貢献したい、多様な価値観、積極的に)。その言葉が指している事実が本文の中にあれば、その事実で言い直す。なければ、その位置に【要事実】と書く。
b. 比喩とカタカナ語(〜の扉を開く、土台、第一歩、軸、言語化、解像度、アプローチ、ポテンシャル)。ふだんの言葉にする。
c. 硬い言い回し(〜を図る、〜に資する、〜を実施する、〜することが可能だ、〜の観点から、〜につながる)。動詞で言い直す。
d. 翻訳調(「AではなくBだ」の繰り返し、「この経験が私に〜を教えてくれた」のように物が主語になった文、「〜を通じて」の連続)。意味を変えずに、ふつうの日本語の形にする。
e. 前置きと根拠のない誇張(重要なのは、まさに、圧倒的、〜と言っても過言ではない)。外す。ただし、文が言い切っている強さは保つ。
f. 記号と読点。ダッシュ、!、太字、絵文字は使わない。「私は、」「この経験が、」のように、主語のすぐあとで間を作るだけの読点は外す。
g. つながり。「そのため」「また」「こうした」が前後の何を指しているかを確かめる。特に、背景の最後の文と計画の最初の文。つながりを確かめられないときは直さず、【出力】の「本人に確かめたい点」に書く。
h. 文の長さ。1文に話題が2つ以上あるときだけ分ける。長いことだけを理由に分けない。短い文を並べてリズムを作らない。
i. 文末。です・ます調とである調が混ざっていれば、指定の文体にそろえる。「〜たいと考えています」が続くときは語順やまとめ方で整え、意思を事実に変えない。

【字数】
推敲後も指定の字数に収める。超える場合は自分で削らず、削る候補を2つ挙げる(背景の説明から選び、授業と行動の具体的な部分は残す)。

【出力】
表は使わず、次の順に書く。
1. 推敲した本文(【要事実】の印も本文の中に残す)
2. 変えたところ:元の表現 → 推敲後の表現(理由を1行)。意味が動きやすいものから最大7件
3. 新しく出てきた語:推敲後の本文にあって元の本文にない固有名詞、授業名、数字、経験を表す語をすべて挙げる。なければ「なし」
4. 【要事実】の一覧:それぞれ、本人が何を書けばよいか
5. 字数:推敲前、推敲後、指定
6. 本人に確かめたい点:意味を決められなかった所だけ、最大3つ。なければこの項目は出さない

【入力】
・設問(原文):[貼り付け]
・字数:[記入]
・文体:[です・ます調/である調]
・AI利用・添削に関する大学のルール:[貼り付け。不明なら「未確認」]
・本文:[個人情報を削除して貼り付け]

結果が返ってきたら、最初に「新しく出てきた語」を見てください。自分が書いていない授業名や数字があれば、その文は元に戻します。
次に、推敲前と推敲後を声に出して読み比べ、面接で自分の言葉として話せるほうを選びます。全部を採用する必要はありません。
AIは日本語の字数を正確に数えられないことがあるので、提出前の字数は文字数カウントで確かめてください。

まとめ

  • 志望理由書で伝えるのは、留学したい気持ちの強さではなく目的と計画の筋が通っていること
  • 動機と目的を分け、目的を「問い」の形で1文にする
  • 材料を集めてから、目的・背景・計画・帰国後の順に組み立てる

今日やることは留学で何を明らかにしたいのかを1文で書いてみることです。
書いた内容は面接で掘り下げられるので、提出したら交換留学の面接対策に進んでみてください。
完成した計画を奨学金の申請に使うなら、交換留学用と奨学金用の志望理由を書き分ける方法もあわせて読んでみてください。


参考にしたサイト: 早稲田大学留学センター「海外留学春募集(2026年5月締切分)募集要項」 / 一橋大学「2026年派遣留学募集要項」 / 法政大学グローバル教育センター「秋学期派遣留学制度・募集要項」 / 慶應義塾大学国際センター「交換留学 よくある質問」

設問、字数、履修条件、AI利用のルールは年度や大学によって変わります。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。応募時は必ず所属大学と留学先大学の最新資料を確認してください。最終確認:2026年9月5日(2026年10月26日に表を本文へ置き換え、2026年10月28日に文章を改訂、2026年10月31日に7章を診断チャートと2段階のプロンプトに改訂)。