【大学間交換留学の教科書編集部】
交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。
※この記事にはPRを含みます。
大学生になってTOEFLやIELTSのスコアを作るなら、Distinctionは今の段階に合わせて3種類を使い分けるのがおすすめです。
・土台と、アカデミック・実用の両方の幅を固めたいならDistinction 2000
・基礎が終わって、ネイティブがよく使う自然な表現を増やしたいならDistinction I〜V
・話す・書くときの文の形を増やしたいならDistinction Structures
私はこの3種類を全部持っていて、どれもとても役に立っています。どれもおすすめできます。
ただし、Distinctionだけで点数が上がるわけではありません。主役は公式問題と技能別の対策で、Distinctionはそれを支える教材です。
私は交換留学に向けて英語のスコアメイクを進める中で、単語帳選びに迷いました。
高校英語の基本単語はある程度わかる。けれど、英語を聞いたり話したりすると、知っている単語だけでできた表現なのに意味が取れない。試験問題でも、単語を1語ずつ訳しているうちに文章全体を見失う。
そんな段階で使ってみて、Distinctionはとてもよかったです。
収録内容と価格はAmazonか、このあと紹介する各本の公式ページで確認できます。
1. Distinction 2000
Distinction 2000はシリーズの中でいわゆる普通の英単語帳にあたる本です。
大学入試や専門分野で使うアカデミックな英語と、日常やビジネスで使う実用的な英語の両方を、40のトピックに分けて扱っています。
すべての単語に、実際に使える例文がついています。
KADOKAWAから2020年3月28日に出ていて、A5変形判の568ページ、2,640円(税込)です(KADOKAWAの商品ページ)。
アカデミックと実用の両方を扱う点はDistinction 2000の公式説明にも書かれています。
向いているのは、高校の単語帳は終えたものの、次に何をやるか迷っている人です。
大学受験レベルを含む土台を確かめながら、実用英語に広げられます。基本語が十分な人は知っている語も多めに感じるはずです。
個人的には、高校の単語帳の次で迷っているなら、まず2000から始めるのがおすすめです。
2. Distinction I〜V
Distinction I〜Vは、ネイティブがよく使う自然な単語や表現を集めたシリーズです。
単語帳というより、フレーズ集に近い感覚で使えます。
Distinction公式サイトではI〜VIまで紹介されていて、私が持っているのはI〜Vです。
公式サイトによると、各巻400語・例文800で、発音記号、語源のメモ、英語での定義がついています。
例文や意味を隠しながら覚えられるレイアウトなので、自分でテストしやすい作りです。
向いているのは、基礎語彙に大きな不安はないのに、「英語話者の動画や会話に出てくる短い表現が拾えない」という人です。
試験の頻出順に並んだ教材ではありません。番号が大きいほど今の自分に合う、という選び方でもないので、まず1冊からで十分です。
書店で数ページ見て、知っている語の割合と例文の難しさを確かめてから選ぶと安心です。
3. Distinction Structures
Distinction Structuresは、ネイティブが使うのに、ほかの構文集には載っていない構文を130個集めた本です。I〜Vと同じ公式サイトで紹介されています。
単語や表現を覚えても、文の形がいつも同じだと、WritingやSpeakingで言えることがなかなか広がりません。
たとえば、意見を言うたびに「I think …」から始めてしまう。そんなときに、文の形そのものを増やすのがStructuresの役割です。
個人的には、2000とI〜Vで覚えた表現を自分の文にするときに、Structuresの構文があると組み立てやすいと思っています。
4. シリーズを使ってよかったこと
どの本で、と分けるより、シリーズ全体を使ってよかったことは次の4つです。
a. 表現のまとまりで見る感覚
英単語と日本語訳を1対1で覚えると、小テストには答えられます。
ただ、実際の英文では前後の語との組み合わせで意味や自然さが変わるんです。知っている単語が並んでいるのに、フレーズ全体の意味がすぐに出てこないことがありました。
Distinctionを使ってよかったのは、単語の数を増やすこと以上に、英語を表現のまとまりとして見る感覚を持てたことでした。
b. 例文でわかる使う場面
私が価値を感じたのは、「この場面なら、こう言うのか」が例文から見える点です。
だれが、どんな状況で、どんな気持ちで言うのかまで想像できるので、Readingでは前後から意味を取りやすくなり、Speakingでは自分の経験に置き換えやすくなりました。
公式の制作解説によると、各表現に実用的な例文を2つ載せる作りになっています。
私は日本語訳を1つ完璧に覚えるより、「2つの例文に共通する感覚は何か」を考える使い方が合っていました。英語のまま場面を思い浮かべる速さを上げやすかったからです。
c. 発音と語源の説明
何語かでできた表現は、実際の会話では音がつながったり弱くなったりします。Distinctionは、こうした音の変化を意識して発音を確認できる点が印象的でした。
語源や英語での説明があると、「なぜこの意味になるのか」が腑に落ちて、忘れても思い出しやすくなりました。
読み物として面白いので、移動中に数ページ読んで、気になった表現に印をつける使い方もできます。
d. デザインと紙の質感
個人的には、デザインや紙の質感も好きです。
単語帳はずっと持ち歩いて何度も開くものなので、この感覚は意外と大事だと思っています。
5. 公式問題との組み合わせ方
主役は公式問題で、Distinctionはそこで見つかった弱点を広げる役です。
a. 最初の手順
ここは正直、強く伝えておきたいところです。
スコアが必要なら、単語帳より先に試験日、目標点、今の位置を決めて、公式問題を一度解いてください。単語帳を何周しても、試験の形式を知らなければ本番で力を出し切れません。
ETSはTOEFLの公式練習問題や学習計画を出しており、IELTS公式もサンプル問題と評価基準を公開しています。個人的には、Distinctionはこうした公式教材で見つかった語彙・表現の弱点を広げる補助として置くのがいいと思っています。
- TOEFL:最新形式の公式問題を解き、講義・文章の要点整理と各技能の出力練習をする
- IELTS:公式サンプルで形式を知り、Writing・Speakingは公開されている評価基準に沿って確認する
- TOEIC:公式問題でPart別の時間配分と出題場面に慣れる。短期で点数を上げたいなら、公式の単語教材や問題集のほうが出題範囲に直接近づける
交換留学では所属大学の学内基準と協定校の受入基準を両方確認して、どの試験で何点が必要かを応募条件から逆算します。
IELTSで何点あればどこを狙えるかはIELTS 5.0〜7.0でどこまで狙えるかに、6.0前後で止まったときの原因の分け方はIELTS 6.0から伸びない人へに書いています。
TOEFLとIELTSのどちらを受けるか決まっていないなら、単語帳を買い足す前に試験を選んでおくと迷いません。
b. スコアメイクへのつながり
Distinctionを1周したから何点上がった、とは言えません。英語試験の点数はもとの英語力、勉強時間、受験回数、問題形式への慣れなどで変わります。
それでも、私の勉強の中では次の3つに役立ちました。
・Reading:本文と設問の言い換えに気づきやすくなった
・Listening:知っていたはずの表現を、音で拾えるようになった
・Writing・Speaking:難しい語より、自然に使える表現が増えた
Listeningは表現全体を声に出して、同じリズムを自分の口で再現するところまでやるのがポイントでした。
Writing・Speakingでは、私は見出し語をそのまま使うより、例文の主語、時制、目的語を自分の話に置き換えて1文を作るようにしました。IELTSの評価基準でも、語彙は幅だけでなく意味を正確に適切に表せるかが見られます。
制限時間内に迷わず使える表現を増やす、という考え方に変わったことが、いちばん大きな収穫でした。
長文の構造、設問の処理、講義のメモ、時間内に話す反復は、公式問題で別に練習が必要です。
交換留学の応募でTOEICだけでは足りない理由は、次の記事で整理しています。
c. おすすめの使い方
完璧に覚えるより、短く何度も戻るほうが続きます。
1ページ目から丁寧に仕上げようとすると、前半だけ詳しく、後半は手つかずになりがちです。
公式のDistinction Challengeも、短い時間で何度も同じ1冊に触れる考え方を示しています。
使い方は次の5つの順番がおすすめです。
- 1周目は止まりすぎず、見出し語、中心の意味、発音を確認し、難しい項目に印をつける
- 例文は必ず音で確認し、文字を見ながら聞いて、続けて2〜3回まねする
- 例文の共通点を見て、日本語訳を覚える前に、どんな場面で使うかを考える
- 授業、アルバイト、友人、留学準備など、自分が話せる内容に置き換えて、自分の文を1つだけ作る
- 公式問題に戻り、覚えた表現が問題や音声に出てきたら、そのページに戻って定着させる
毎回全部やらなくて大丈夫です。通学中の10分は見出し語と音だけ、時間がある日は自分の1文まで作る。
量を固定するより、途切れさせずに試験問題と単語帳を行き来するほうが続きました。
作った1文を毎日声に出す練習は、AI英会話アプリのSpeakなどを使った組み立て方を留学3か月前のスピーキング勉強計画にまとめています。
6. まだ急いで買わなくていい人
次のどれかに当てはまるなら、Distinctionより先にやることがあります。
・中学・高校の基本語彙に大きな抜けがある
・受験日が迫っているのに、公式問題に手をつけていない
・まずTOEICの頻出語だけを短期で補いたい
・例文や音声を使わず、訳だけ暗記したい
・すでに終わっていない単語帳を何冊も持っている
高校の基本単語帳の見出し語がおおむねわかり、準備期間が数か月以上あるなら、学年に関係なく始めて大丈夫です。
語彙だけでなく中学英文法から不安なら、中学英文法も不安な大学生のやり直し方から始めるのが早いです。
英検準1級を目標にするか、TOEFL・IELTSを優先するかで迷っているなら、次の記事で資格ごとの使い道を確認できます。
まとめ
- 土台とアカデミック・実用の幅は2000、そのあとの自然な表現はI〜V、話す・書く文の形はStructuresで増やす
- 3種類とも持っていて、どれもおすすめできる。始めるのは今の段階に合う1冊から
- 主役は公式問題。Distinctionはそこで見つかった語彙・表現の弱点を広げる補助として、短く何度も戻る
私にとってDistinctionは知っている英語を、実際に読める・聞ける・使える形に近づけてくれた本でした。
今日やることは公式問題を1回分解いて、間違えた理由が語彙なのかどうかを分けてみることです。
参考にしたサイト: KADOKAWA「Distinction 2000」 / Distinction公式サイト(I〜VI・Structures) / Atsueigo「Distinction 2000」 / Atsueigo「Distinction 制作解説」 / Atsueigo「Distinction Challenge」 / ETS「TOEFL iBT Test Preparation」 / IELTS「Writing test preparation resources」 / IIBC「公式教材・問題集」
最終確認:2026年9月6日(Distinction 2000・I〜V・Structuresの内容と、Distinction 2000の発売日・判型・ページ数・価格は2026年10月28日に確認)。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。特定の得点上昇を保証する記事ではありません。試験の形式、教材・アプリの仕様、販売価格、収録内容は変わることがあります。受験のときは各試験と教材の公式情報、購入のときはリンク先の商品名・版・価格を確認してください。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
「お気に入り」追加済みの記事


