【大学間交換留学の教科書編集部】
交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。
交換留学の準備で「CV」の提出を求められると、何をどこまで書けばいいのか迷いますよね。
受入大学に出す交換留学のCVは、指定がなければ英語・A4・1ページで、学歴と経験を新しい順に並べれば大丈夫だと私は思っています。
日本の履歴書を英訳する必要はなく、就活用の履歴書よりもシンプルです。
先に押さえておきたいのは次の4つです。
・受入大学のテンプレート、言語、ページ数、ファイル形式の指定を最優先する
・載せるのは氏名・連絡先、学歴、学修・国際経験、仕事・課外活動、語学力
・顔写真、生年月日、性別、婚姻状況、パスポート番号は、求められない限り載せない
・指定の形式で保存し、指定がなければPDFで出す
架空の大学3年生で作ったWord記入例も用意しました。
個人的には、先に完成形を開いて、どのくらいの量を書けばいいかを見てから書き始めるのが早いと思います。
交換留学用 英語CVの記入例(Word)
A4・1ページにまとめた、架空の大学3年生の完成見本です。氏名・大学・団体・連絡先はすべて架空です。完成形の情報量を確認しながら、すべての内容を自分の事実へ置き換えて使ってください。
※見本の経歴を流用せず、必ず自分の事実に置き換えてください。受入大学から別の様式が指定されている場合は、そちらを優先します。
1. 交換留学のCVとは
受入大学が求めるCVは英文の履歴書のことで、Curriculum Vitae の略です。
研究者の採用で使うCVは複数ページになることもありますが、交換留学の出願では、学歴・経験・語学力をすぐ確認するための短い経歴書として求められるのが一般的です。
Lund Universityの交換留学書類案内でも、CVはCurriculum VitaeまたはResumeと同じ書類として説明されています。英文の履歴書、レジュメと考えて大丈夫です。
日本の大学で派遣が決まっても、受入大学側の申請、審査、受入許可はまだ残っていることがあります。
CVはその受入手続きで出す正式な書類です。日本式の履歴書をそのまま英訳するのではなく相手の大学が読み慣れた短い形に整え直すイメージです。
学内選考に通ってから受入許可が出るまでの流れは、学内選考に通った後、受入許可まで何をするかで説明しています。
2. 受入大学の指定の確認
交換留学の必要書類は大学・学部・協定によって違います。
KU Leuvenの案内でも、交換留学生に必要な追加書類はプログラムによって異なり、担当者が確認するとしています。
受入大学から届いたメール、申請ポータル、募集要項を開いて、次の4つを確認してください。
□ 大学指定のテンプレートがあるか確認した
□ 「Europass CV」の指定がないか確認した
□ 言語・長さ・ファイル形式の指定を確認した
□ ファイル名・容量・締切を確認した
指定のテンプレートがあれば、その様式を使います。項目の追加や削除が禁止されていないかも見てください。
Europassの指定なら、この記事の記入例ではなくEuropass公式のCV作成画面で作るのが確実です。似たレイアウトを自分で作る必要はありません。
条件は大学ごとに違います。
たとえばLund UniversityのUniversity of California向け案内では、英語・A4最大1ページ・PDFが条件です。一方で、DOCやDOCXを受け付ける申請画面もあります。
一般論より、自分の申請先の表示が優先です。
ファイル名に氏名や申請番号を入れる指定、容量の上限、使える文字の条件も意外と見落としやすいところです。
指定がなければ、半角英数字で CV_FamilyName_GivenName.pdf とすると相手も探しやすくなります。
募集要項に「CV」としか書いていないときは、ポータルのFAQまで見たうえで、所属大学の留学担当者に確認できると確実です。
3. CVの基本5項目と並び順
並び順に絶対の決まりはありません。
ただ、大学生の交換留学なら、学歴と学修経験を上に置くと読みやすくなります。
それぞれの項目の中は新しいものから古いものへ並べる「逆時系列」が基本です。
a. 氏名・連絡先
英語では Contact Information と呼ぶ部分です。
・氏名:パスポートと同じローマ字表記
・メール:大学メールか、名前がわかる落ち着いたアドレス
・電話番号:日本の国番号 +81 を付け、先頭の0を外す
・所在地:都市名と国名まで。番地は指定がなければ不要
・LinkedInやポートフォリオ:整えてあって、申請内容に関係する場合だけ
いちばん上に氏名を大きく置けば十分です。
「CV」「Resume」というタイトルは付けなくてかまいません。
b. 学歴
英語の見出しは Education です。
在籍大学の公式英語名、学位・専攻、在籍期間、卒業予定年月を書きます。
大学や学部の英語名は自分で訳さず、大学の公式サイトや英文の在学証明書の表記に合わせてください。
高校は通常は省略します。提出要項で求められた場合や、大学での在籍期間が短い場合だけ入れます。
[Official University Name], [City, Japan] Bachelor of [Degree / Major] | Apr 2025 – Mar 2029 (expected)
GPAは任意です。提出要項に指定がある場合か、学業面の強みになる場合に入れます。
そのときは大学の公式スケールを併記しておくと安心です。自分で4.0に換算するのは避けたほうが安全です。
GPA: 3.42 / 4.00
c. 学修・国際経験
見出しは英語で Academic & International Experience とします。
交換留学のCVではアルバイト歴より書きやすいところです。
ゼミ、研究、授業のプロジェクト、学会、短期研修、留学生支援など、留学先での学びにつながる経験を選びます。
書けるのは、たとえば次のような経験です。
・履修した関連科目と、扱ったテーマ
・グループ研究で担当した役割と成果物
・英語で行った発表・レポート・調査
・海外経験や国際交流活動
海外経験がなくても大丈夫です。
見られるのは「海外に行ったかどうか」より、留学先での学びとのつながりです。
d. 仕事・課外活動
英語なら Work, Leadership & Activities という見出しになります。
正社員の経験は要りません。アルバイト、部活、サークル、学生団体、ボランティアも立派な経験です。
役職名だけで終わらせず、動詞から始まる短い箇条書きで「何をしたか」を書くと伝わります。
• Coordinated weekly practice schedules for 30 club members. • Assisted international students with campus orientation in English.
人数、回数、期間など、正確に言える数字があれば足してみてください。
大げさな表現や、確かめようのない成果は書きません。
e. 語学・デジタルスキル
見出しは Languages & Digital Skills としておけば大丈夫です。
語学試験は試験名・スコア・受験年月まで正確に書きます。
大学からCEFRでの表記を求められていれば、その指示に合わせてください。
自己評価を書くときは、試験結果と混同されない書き方にしておくと安心です。
Japanese: Native English: IELTS Academic 6.5 (June 2026) Digital: Microsoft Excel (pivot tables, charts), PowerPoint
デジタルスキルは「PCスキル」のように広く書かず、使えるソフトや作業を具体的に書きます。
そのほかの資格は留学や専攻に関係するものだけにして、正式な英語名と取得年月を確認してください。
趣味・関心(Interests)は任意です。スペースが余れば、会話のきっかけになる具体的な内容を1行添える程度で十分です。
4. 経験が少ないときの書き方
交換留学に応募する大学生に、長い職歴がないのは普通ですよね。
無理に欄を埋めるより、大学で実際に取り組んだことを、留学先で学びたい分野に近い順に選ぶのがおすすめです。
経験ごとに、CVで示せることは次のとおりです。
・授業のグループ課題:担当、使った方法、完成した成果物
・ゼミ・研究:テーマ、調査の方法、発表の経験
・部活・サークル:役割、続けた期間、運営や協働の経験
・アルバイト:接客、任されていた範囲、改善したこと
・留学生支援・ボランティア:英語を使った場面、異文化への対応、企画の経験
必要なのは、経験を作り話で増やすことではなく、事実を短く、具体的に、読みやすく並べることです。
使わない見出しはWord記入例から消してかまいません。
個人的には、経験が少ないと感じる人ほど、授業のグループ課題やゼミを具体的に書くのがおすすめです。何を担当して何を作ったかが書ければ、それで1項目になります。
5. 載せない個人情報
顔写真や生年月日などは求められない限り載せません。
外しておくのは次の項目です。
・顔写真:大学指定の様式で求められた場合だけ
・生年月日・性別・婚姻状況・国籍:申請先がはっきり求める場合だけ
・署名・日付:所定の様式に欄がある場合だけ
・パスポート番号・学生証番号:指示がある場合だけ
申請ポータルの別の欄ですでに入力した個人情報を、CVに重ねて載せる必要はありません。
日本の履歴書に慣れていると写真や生年月日を入れたくなりますが、ここは意識して外しておくと安心です。
6. CVと志望理由書の違い
CVは経歴とスキルの事実を一覧で見せる書類、志望理由書はなぜ留学するかを文章で説明する書類です。
CVは短い箇条書きと逆時系列で書き、長い自己PRや抽象的な決意は入れません。
志望理由書は目的、授業、将来を筋道立ててつなぎ、CVと同じ経歴を並べるだけにはしません。
同じ経験を使っても、CVには「何をしてきたか」、志望理由書には「その経験から何を学び、留学先で何をしたいか」を書きます。
志望理由書の書き方は次の記事にまとめています。
7. Word記入例の使い方と提出前チェック
a. 記入例の書き換え手順
- 受入大学の指定様式・言語・ページ数・ファイル形式を確認する
- Word記入例をダウンロードする
- 架空人物の完成見本を上から読み、自分に必要な見出しを決める
- 氏名・連絡先・学歴・経験・語学力を、すべて自分の事実に置き換える
- 大学・学部・学位・資格の公式英語名を確認する
- 提出先が求めない個人情報や不要な経歴を削り、上下の「SAMPLE」表示も消す
- A4・1ページに収め、日付・固有名詞・スコアを確認して、指定の形式で保存する
1ページに収まらないときは、長い自己紹介、古くて関連の薄い経験、一般的すぎるスキル、任意の趣味から削ってみてください。
大学が2ページを認めている場合だけ、その指定に従ってください。
個人的には、文字や余白を極端に小さくして押し込むより、書く内容を選び直すほうがずっと読みやすくなると思います。
b. 提出前の5分チェック
□ 受入大学のテンプレート・言語・長さ・形式どおりになっている
□ 氏名がパスポートの表記と一致している
□ 架空人物の氏名・連絡先・大学名・団体名・数値、「SAMPLE」表示、空の見出しが残っていない
□ 大学名、日付、GPA、語学スコアに誤りがない
□ 改ページや不自然な余白がなく、1ページに収まっている
□ 保存したファイルを開き直して、文字化け、行ずれ、切れた文字がないか確かめた
□ ファイル名が大学の指定どおり。指定がなければ半角英数字でわかりやすい
WordかPDFかは、申請画面の指定が最優先です。PDF指定ならPDF、DOCX指定ならWordで出します。
どちらでもよい、または指定がない場合は、環境によってレイアウトが崩れにくいPDFが無難です。
Wordの原本は手元に残しておくと安心です。
まとめ
- 受入大学の指定(テンプレート、Europass、言語、長さ、ファイル形式)を最優先する
- 指定がなければ、英語・A4・1ページ・逆時系列で、事実だけを短く書く
- 職歴がなくても、授業・ゼミ・課外活動・語学力を具体的に書けば十分
今日やることは受入大学のメールと申請ポータルを開いてCVの指定を確かめ、Word記入例をダウンロードしておくことです。
参考にしたサイト: Lund University(Enclosure instructions) / Lund University(University of California) / KU Leuven(Requested documents) / Europass / University of Oxford Careers Service / University of Michigan Career Center
必要書類と提出条件は、受入大学・学部・協定・募集年度によって変わります。最終的には、受入大学の最新の案内と所属大学の留学担当者の指示を優先してください。最終確認:2026年9月7日。
「お気に入り」追加済みの記事


