【大学間交換留学の教科書編集部】
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交換留学の学内選考に落ちたとき、最初に決めることは1つです。
二次募集に出すか、翌年度の募集に回すかです。
どちらを選ぶかは落ちた原因しだいです。
人気校に応募が集中して枠からこぼれただけなら、書類はほぼそのままでも、行き先を変えれば通ることがあります。
志望理由や語学スコアに弱さがあったなら、急いで二次募集に出しても同じところでつまずいてしまいます。
1. 落ちた原因の見分け方
学内選考の結果通知にはたいてい合否しか書かれていません。
窓口に聞いても、選考の中身まではまず教えてもらえません。
そこで、「どこに出して、どこまで進んだか」から原因を推測してみましょう。
たとえば、第一志望から第三志望までにイギリス・オーストラリア・カナダの大学を並べていたとします。
英語圏の有名校には毎年応募が集中するので、書類がよくても上位の数人に入れなければ、3校とも枠が埋まってしまいます。
この場合は枠の問題だった可能性が高いです。
反対に、第三志望に応募者の少なそうな大学を入れていたのに、そこにも届かなかったなら話は変わります。
枠に余裕があるはずの大学でも落ちたなら、書類か、語学・GPAの段階で差がついたと見るのが自然です。
面接がある大学で面接に呼ばれなかった場合も、書類の段階で落ちています。
志望先が毎年どのくらいの倍率かを見ると、落ちた理由の見当がつきやすくなります。
大学が公表している倍率の読み方は、次の記事にまとめています。
もう1つ、自分で確かめられることがあるんです。
提出した志望理由書を読み返して、「なぜその大学なのか」に授業名を入れて1文で答えられるかどうかです。
「都市として魅力があるから」「有名だから」としか言えないなら、枠の問題だったとしても、書類にも直すところがあります。
個人的には、原因がはっきりしないときほど、まずこの1文を確かめるのがおすすめです。
2. 枠の問題の場合
枠の問題だったなら、二次募集を検討します。
二次募集は1回目で埋まらなかった枠を対象にした追加の募集です。
たとえば九州大学は2026年度派遣の第2回募集を2026年5月15日締切で行い、第1回募集のあとに交換枠が空いている大学だけを対象にしています。
東北大学文学部も2026年度の二次募集を6月10日の提出期限で案内しています。
一方で京都大学は2026年度から学内募集の日程を見直し、それまで二次募集だった時期を、ほぼすべての協定校を対象とする本募集に切り替えました。
名前も時期も大学ごとに違うので、自分の大学の留学ページで「第2回」「二次」「追加」という言葉を探してください。
正直、選べるのは1回目で埋まらなかった大学なので、人気が集中しにくい大学が中心です。
出発が半年後ろにずれることもあります。九州大学の第2回募集は2027年春学期からの留学が対象で、春学期から1年間留学できるのは韓国とオーストラリアの大学だけ、という制限もあります。
ここで避けたいのは、1回目の書類の大学名だけを差し替えて出すことです。
志望先が変われば、「なぜその大学なのか」の答えも変わるからです。
たとえば1回目に「イギリスの大学で、EUと移民政策の関係を学びたい」と書いた人が、二次募集ではスウェーデンの大学しか選べなかったとします(架空の例です)。
このとき「スウェーデンでも国際関係を学べる」と書くだけでは、第一志望の代わりだとそのまま伝わります。
スウェーデンが移民の受け入れと社会統合をめぐって議論が続いてきた国であることを踏まえ、その大学の英語開講科目のどれで何を調べるのかまで書き直してください。
テーマが同じでも、その国でなければ見えないものを示せれば、二次募集の大学は「代わり」ではなくなります。
二次募集は、準備の時間が1回目より短くなりがちです。推薦状が必要なら、先生への依頼も早めに始めてください。
行き先が変わっても書き直せるように、目的を「国」ではなく「学びたいこと」で立てる方法は、志望理由書の記事で説明しています。
3. 書類の問題の場合
書類の問題だったなら、同じ書類で二次募集に出しても、同じところで落ちてしまいます。
個人的には、この場合は急がず、翌年度の募集に回すほうが結果につながりやすいと思います。
1年あれば、変えられるものは3つあります。
1つ目は語学スコアで、要件ぎりぎりでも受け直せば余裕のある点にできます。
2つ目は直近の成績です。累積GPAは大きくは動きませんが、専門科目でよい成績が続けば、学業への姿勢は伝わります。
3つ目が、いちばん大きい志望理由の中身です。
2回目の応募で選考する側が気にするのは、「前回から何が変わったのか」です。
たとえば前回は「国際協力に関わりたい」としか書けなかった人が、この1年で開発経済のゼミに入り、東南アジアの初等教育をテーマに選んだとします。
それなら書類には、「ゼミで就学率のデータを分析したが、学校の運営が現地でどう行われているかは資料からは分からなかった」という、1年前には書けなかった根拠が入ります。
前回との違いがそのまま2回目に応募する理由になるんです。
この1年で、長期休みの短期プログラムに参加して海外の授業を経験するのも一つの方法です。
志望理由に書ける具体的な経験が増えますし、半年から1年の留学で何がつらくなりそうかも分かります。
交換留学の前に短期留学を挟む意味は別の記事で書きました。
ただし、1年遅らせれば留学の時期もずれます。
2年生の秋に落ちて翌年に応募し直すと、出発は3年生の終わりから4年生になり、卒業論文や就活と重なりやすくなります。
再挑戦を決める前に、留学する学年ごとの違いと、4年で卒業できるかを確かめてください。
卒業時期や費用を優先して、認定留学や大学院での留学など、交換留学以外の形を選ぶ人もいます。違いは大学生の留学の種類を比べた記事にまとめています。
4. 「前回落ちた理由」への答え方
再応募して面接があるなら、「前回はなぜ落ちたと思いますか」と聞かれるつもりで準備してください。
ここで「倍率が高かったので」とだけ答えると、何も変えていない人に見えてしまいます。
答え方の基本は原因の見立てと、そのあと変えたことをセットで話すことです。
たとえば「前回は、なぜその大学なのかを授業と結びつけて説明できていませんでした。この1年でゼミのテーマを決め、今回は〇〇大学の△△という授業でそのテーマを調べる計画にしました」と答えれば、落ちた経験がそのまま計画の具体性の裏づけになります。
枠の問題だったと考えている場合も同じです。
「前回は人気校だけを並べていました。今回は学びたい内容から逆算して、第三志望まで授業を確かめて選びました」と言えれば、志望順位の付け方そのものが、計画を真剣に考えた証拠になります。
私は採用する側で面接をしたことがありますが、個人的には、落ちた経験そのものより、そこから何を変えたかを言えないほうが不安が残ると思っています。
面接全体の準備は交換留学の面接対策で扱っています。
まとめ
学内選考に落ちたときは、原因を見分けてから次の募集を選ぶ、という順番です。
- 第三志望まで人気校だけなら枠の問題、余裕のある大学でも落ちたなら書類の問題を疑う
- 枠の問題なら二次募集に出し、「なぜその大学か」を新しい志望先に合わせて書き直す
- 書類の問題なら翌年度に回し、前回との違いを書類と面接で示せるようにする
今日やることは提出した志望理由書を開いて、「なぜその大学なのか」に授業名を入れて1文で答えてみることです。
参考にしたサイト: 九州大学「大学間交換留学 2026年度派遣 第2回募集」 / 東北大学文学部「2026年度大学間学術交流協定に基づく派遣交換留学候補者の募集(二次募集)」 / 京都大学「授業料等を不徴収とする大学間学生交流協定校への派遣留学生募集スケジュールの変更について」 / 静岡大学「令和8(2026)年度大学間協定に基づく交換留学 派遣学生第2次募集要項」
二次募集の有無、時期、対象校、再応募の条件は、大学・学部・募集年度によって変わります。必ず所属大学の最新の案内を確認してください。最終確認:2026年10月26日。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。
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