【大学間交換留学の教科書編集部】
交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。
※この記事にはPRを含みます。
交換留学の準備をしていると、OB・OG訪問は「留学中にオンラインでやればいい」と後回しにしたくなりますよね。
私は出国前に1回だけOB・OG訪問をしておくのをすすめます。後回しにはしないほうがいいと思っています。
留学中も求人票や企業の採用ページは読めますが、社員本人に話を聞く機会は一気に減るからです。
その手段として、この記事ではビズリーチ・キャンパスを扱います。
株式会社ビズリーチが運営する大学別のOB・OG訪問サービスで、同じ大学の卒業生を探して、オンラインで話を聞けます。
いくつも就活サービスがある中で、私が就活を進めながら「これだけでいいのでは」と思ったのがこのサービスです。
最初に確認するのは、自分の大学が対象かどうかです。
公式サイトによれば、2026年9月時点で国内123大学と海外大学が開校中で、対象外の大学では登録できません。
開校大学の一覧は公式トップページに五十音順で載っているので、ビズリーチ・キャンパスの公式サイト
で自分の大学を探してください。
対象大学なら、無料登録して同じ大学の先輩がいるかを見るところまで進めば、自分に使えるか判断できます。
対象大学の例(一部)は次のとおりです。
・東京大学、京都大学、大阪大学、一橋大学、東京科学大学
・神戸大学、北海道大学、東北大学、九州大学、早稲田大学、慶應義塾大学
・明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
1. 留学中の就活で困ること
留学中にいちばん足りなくなるのは「社員本人の話」です。
ほかにも、就活で困ることはいくつかあります。
日本の午前中の説明会はヨーロッパなら早朝、北米なら深夜です。
帰国後の単位認定があるので、授業や課題の時間も削れません。
日本の友人がサマーインターンの話をしていても、こちらには話題自体が回ってきません。
ただ、ここまではある程度なんとかなります。
イベントはアーカイブで追えることがありますし、締切はカレンダーで管理できます。
就活スケジュールの情報も検索すれば出てきますよね。
なんとかしにくいのは、働いている人の話を聞く機会です。
日本にいる学生は、ゼミのOB、サークルの先輩、キャリアセンターが呼んだ卒業生、インターンで会った若手社員などから、就活を始める前から少しずつ話を聞いています。
留学中はこれがゼロになり、企業研究の材料が「読めるもの」だけになります。
しかも読めるものは、どの企業も自社をよく見せるように書いているんです。
次のようなことは採用ページを何時間読んでもはっきりしません。
・その会社で実際にどんな仕事をしているのか
・部署によって働き方はどれくらい違うのか
・若手が最初の3年で何をしているのか
・その人はなぜ競合ではなく、その会社を選んだのか
これを聞かないまま帰国すると、志望動機が書けなくなりがちです。
企業のことは調べてあるのに、なぜその会社なのかを自分の言葉で言えない。読んだ情報しか持っていないからです。
私は採用する側として面接をしたことがあります。個人的には、社員から聞いた具体的な話が1つ入っているだけで、志望動機はずっと伝わりやすくなると思っています。
2. ビズリーチ・キャンパスでできること
ビズリーチ・キャンパスは、自分が在籍している大学の卒業生を検索し、訪問を依頼して、話を聞けるサービスです。
公式サイトにある機能のうち、交換留学生に関係するのは次の3つです。
・OB/OG訪問:オンライン面談機能を使えば、依頼から面談までサービス内で完結する
・スカウト:企業から選考免除や限定セミナーの案内が届くことがある
・インターンシップ応募と限定イベント:帰国後や長期休暇の選択肢を把握できる
中心はOB/OG訪問です。
外部のビデオ通話サービスのIDを交換しなくていいので、離れている相手とも、帰省や上京の予定に左右されずに話せます。
スカウトは、こちらから動かない期間も日本企業との接点がゼロにならない、くらいに考えておくのがちょうどいいです。届いたからといって、選考に通るわけではありません。
インターンに留学中に応募できるかは、それぞれの募集要項によります。どんな機会が動いているかを見ておくだけでも、帰国後の計画は立てやすくなるはずです。
OB/OGには「公認OB/OG」という区分があります。
公式記事によれば、企業側が掲載を許可しているOB/OGのことで、一覧ページで区別できます。
企業の公認なので、話がその企業の見え方に沿いやすいのは正直なところです。
会社の実務を正確に知りたいなら公認OB/OG、個人的な本音や大学時代からの経緯を聞きたいならそれ以外、と使い分けるのが現実的だと思います。
なお公式アプリの説明では、一般のOB/OGと内定者への訪問はオンライン面談に限られます。
大学という共通点で相手を探せて、連絡先を交換せずに依頼でき、オンラインで終わる。
「知り合いの知り合いをたどる」手間がいらないのが、このサービスの一番の役割です。
運営会社が2019年にオンラインOB/OG訪問機能を発表したときも、首都圏とそれ以外で学生1人あたりのOB/OG訪問数に約2倍の差があることを理由に挙げていました。
たどる人脈そのものが手元にない留学生にとっては、日本にいる学生以上に助かる仕組みです。
3. 利用規約の注意点
規約上、ビズリーチ・キャンパスは日本国内での利用が原則だというのが、この記事でいちばん知っておいてほしいことです。
「留学中に海外からオンラインOB/OG訪問をすればいい」と書いている就活記事は少なくありません。
ただ、学生向け利用規約(2025年7月1日改訂)の第8条3項には、次のような定めがあります。
・利用者は本システムを日本国内で使用し、日本国外のプライバシー法令等の適用のある環境では使用しない
・ただし米国・カナダ・オーストラリアで使用する場合は、現地の法令の適用がない限り使用できる
留学先がヨーロッパ(GDPRの適用地域)やイギリス、アジア各国の場合、現地から使ってよいかは、規約の文言からははっきり読み取れません。
「使ってはいけない」と言い切ることも、「問題なく使える」と保証することもできないので、迷ったら運営事務局(support@br-campus.jp)に渡航先を伝えて確認するのが確実です。
オンラインOB/OG訪問機能を始めたときのリリースにも「海外の一部地域は利用できない場合があります」とあり、技術面でも地域による制限がありえます。
交換留学生の扱いは実は公式に書かれているんです。
海外大学の正規留学生向けのページには「交換留学生は在籍元の大学でビズリーチ・キャンパスをご利用ください」とあります。
日本の大学から派遣される交換留学生は、海外大生向けのサービスではなく在籍している日本の大学の枠で使う立場です。
もう1つ、規約では登録または直近のログインから1年以上ログインがないと、契約解除・退会処理の対象になりえます。
1年間の留学中に一度もログインしないと、この条件に触れるかもしれません。
私は、留学中も使える前提で計画を立てるのはやめて、確実に使える出国前に1回済ませておくことをすすめます。
4. 出国前・留学中・帰国前後の使い方
a. 出国前:留学中に見ることの整理
いちばん確実で、得るものが大きい使い方です。
志望業界の社員1人に話を聞き、留学中に確かめたいことを整理しておくのがおすすめです。
たとえば海外事業に関わりたいなら、「若手のうちに海外案件に関わっている人は、学生時代に何をしていたか」を聞いてみましょう。
答えが「語学より、数字を読む力だった」なら、留学中の履修が変わります。
「現地で誰と何をしたかを具体的に話せる人が強い」なら、留学中の過ごし方が変わります。
これを聞かずに出発すると、帰国後に「留学中にもっとこうしておけば」と思うことになりがちです。
正直、出国前に会うのは1人で十分です。
何人にも会うより、1人の話から留学中に確かめることを1つ決めるほうが、現地での動き方がはっきりします。
まだ志望業界が決まっていない人は、LinkedInで卒業生のキャリアを「線」で調べる方法を先に読んでみてください。
話を聞きたい職種を絞ると、依頼する相手を選びやすくなります。
b. 留学中:利用条件の確認
留学先が米国・カナダ・オーストラリアなら、規約の例外の範囲で使える可能性があります。
それ以外の地域は、3で書いたとおり運営事務局に確認してください。
現地から使わない場合も、やれることはあります。
年末年始や夏に一時帰国するなら、その間に日本国内からまとめてOB/OG訪問を入れる。
留学中はプロフィールを整えて、スカウトやイベントの情報が届く状態にしておく。
これだけでも、日本の就活から完全に切り離されることは避けられます。
c. 帰国前後:受ける企業の絞り込み
帰国が近づいたら、志望企業を絞る段階です。
出国前のOB/OG訪問は「何を見るか」を決めるため、帰国前後は「どこを受けるか」を決めるためです。
同じ業界の複数社の社員に話を聞いて、働き方や意思決定の仕方の違いを比べてみてください。この比較は公式情報だけではまず作れません。
3年秋から留学する場合、帰国してから本選考までの時間はあまりありません。
帰国後に一から登録して使い方を覚えるより、出国前に一度使っておいたほうが、ここでの立ち上がりが速くなります。
留学の時期と日本の採用日程の重なりは、2年秋・3年春・3年秋の交換留学を就活面から比較した記事で確認できます。
5. 登録後30分でやる5つのこと
このサービスは、学生のほうから訪問を依頼して面談を組んでもらう仕組みです。
登録したら、その場で次の5つまで進めるのがおすすめです。
□ プロフィールを埋める(10分)
□ 気になる企業を3社決める(5分)
□ OB/OGを検索する(10分)
□ 1人に訪問を依頼する(5分)
□ 聞きたい質問を3つ用意する(面談日が決まってからでよい)
プロフィールには交換留学の予定と時期を必ず書いてください。
「2027年1月まで◯◯大学に交換留学予定」とあるだけで、OB/OG側は日程の調整が必要だとわかったうえで読んでくれますし、話のきっかけにもなります。
企業は3社にします。1社では比べられず、10社では絞れません。
同じ業界の3社でも、別々の業界から1社ずつでもかまいません。
まだ決められない人は、交換留学を生かせる新卒就活先8つと、経験から職種を逆引きする方法で候補を3業界まで絞ってみてください。
検索は企業名、職種、業種、フリーワードでできます。公認OB/OGかどうかも見ておくと安心です。
依頼はその日のうちに1人に送ってしまうのが早いです。「あとで」にすると、たいていそのまま出国してしまいます。
依頼のメッセージには、なぜその人に聞きたいのかを1文入れてみてください。
質問は交換留学だからこそ聞けるものに絞るほうが得るものが多いです。たとえば次の3つです。
・「海外事業に関わるには、若手のうちにどんな経験を積んでいる必要がありますか」
・「留学経験は、実際の業務のどこで活きていますか。逆に、あまり関係ないと感じる部分はどこですか」
・「留学から帰ってきた学生が、就活で苦戦しがちなポイントはありますか」
最後の質問は出国前に聞いておくと特に役に立ちます。苦戦しやすいところが先にわかれば、留学中にそれを避ける準備ができるからです。
ほかの質問は交換留学生がOB・OG訪問で聞くべき質問15選にまとめています。
6. 向かない人と使う前の注意点
次に当てはまる人は登録を急がなくてかまいません。
・在籍している大学が開校していないと登録自体ができないので、ほかのOB/OG訪問サービスを探すほうが早いです
・日本企業とのつながりを作るサービスなので、日本企業への就職を考えていない人は、現地就職や大学院進学が中心なら別の準備に時間を使うのがおすすめです
・OB/OG訪問をする予定がなく、求人検索やスケジュール管理が目的なら、それに特化したサービスのほうが向いています
・志望業界の社員にすでに十分会える人は、ゼミの卒業生や親族のつながりで話が聞けるなら、そちらを先に使ってみてください
使う人も次の点は知っておくと安心です。
訪問にはOB/OG側の承諾が必要で、依頼しても返信が来ないことがあります。
大学と企業の組み合わせによっては、志望企業・職種のOB/OGが少ないこともあります。
登録しただけでは何も起きません。スカウトが届く可能性はありますが、OB/OG訪問は学生から依頼して初めて成立します。
公認OB/OGの話は企業の見え方が反映されやすいので、1人の話をうのみにせず、複数人に聞いて比べるほうが安全です。
OB/OGとの会い方にも規約上の決まりがあります。
午後7時以降の夜間、自宅やカラオケルームなどのパブリックスペース以外の場所、飲酒を伴う形式、1回2時間を目安とする時間の超過は、どれも禁止です。
学生の安全のための決まりですが、時差のある地域から参加する場合は、この時間帯の制限が日程調整に影響します。
7. 登録のタイミング
登録は出国前に済ませておいてください。
「今すぐ登録しないと損をする」わけではありませんし、募集の締切もありません。
ただ、出国前に登録しておく理由は、はっきり3つあります。
- 規約上、日本国内での利用が原則で、確実に使えるのは日本にいる間だから
- 初回のOB/OG訪問は実際に話せるまでに時間がかかるから
- 出国前に1回経験しておくと、帰国後の立ち上がりが速くなるから
プロフィールを整え、相手を探し、依頼して、返信を待ち、日程を調整して、実際に話す。ここまでで1〜2週間はかかります。
出発の3日前に思い立っても間に合いません。
出発まで1か月以上あるなら、今のうちに済ませておくのが確実です。
出国前に就活で終わらせておくことの全体は交換留学前に就活で終わらせておく6つにまとめています。
まとめ
- OB・OG訪問は出国前に、同じ大学の先輩1人に話を聞いておけば十分
- 留学中も企業の情報は読めるが、社員本人に話を聞く機会は減る
- ビズリーチ・キャンパスは規約上は日本国内での利用が原則で、留学中に現地から使えるかは渡航先による
今日やることは自分の大学が開校大学に入っているかを確認し、入っていればプロフィールを埋めて先輩1人に依頼を送ることです。ここまでで30分ほどです。
最初から多くの先輩に依頼しなくても大丈夫です。
まずは1人に、留学中に企業研究で見ておくことを聞いてみてください。
ビズリーチ・キャンパスに無料登録して、同じ大学の先輩を一人探す![]()
参考にしたサイト: ビズリーチ・キャンパス:学生向け利用規約 / ビズリーチ・キャンパス:海外大学留学生向け案内
最終確認:2026年9月5日。料金・制度・募集条件は変更されるため、申込みや応募の直前に各公式ページで最新情報を確認してください。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。
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