【大学間交換留学の教科書編集部】
交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。
※この記事にはPRを含みます。
交換留学の前の短期留学は、行かなくても大丈夫です。
私は本番の資金と英語試験の準備を優先し、短期留学は余裕があるときだけ行けば十分だと考えています。
ただ、交換留学が初めての一人海外になるなら、一度行っておく意味はあります。
行くと決めた場合の順番は次の3つです。
・まず、大学の短期研修を探す
・合うものがなければ、海外の学校への直接申込みを調べ、必要なときだけ留学エージェントを比べる
・授業より海外生活に慣れたいだけなら、個人旅行でもよい
1. 行くべき人・行かなくていい人
分かれ目は、海外経験、お金、準備の時間の3つです。
行く意味が大きいのは、次のような人です。
・交換留学が初めての一人海外になる
・英語の授業や共同生活を一度試してから応募したい
・家族に、海外で生活できる見通しを具体的に説明したい
・留学したい気持ちはあるが、国・授業・生活のイメージがまだぼんやりしている
・帰国後に、英語の勉強や交換留学の計画を直す時間がある
次に当てはまるなら、行かなくて大丈夫です。
・短期留学の費用を出すと、交換留学本番の資金が足りなくなる
・GPAやTOEFL・IELTSの準備時間を削ることになる
・すでに一人での海外、寮生活、英語での授業を経験している
・目的が「何となく海外に行っておきたい」で止まっている
短期留学は交換留学の応募条件ではありません。
予算が限られているなら、英語試験、パスポート、保険、ビザ、現地の生活費など、本番に必要なお金を先に残してください。
行く時期は帰国後に準備を立て直せるときが理想です。
大学1年の夏休みや春休みは使いやすいですが、募集締切、GPA、英語試験、交換留学の学内応募の時期を崩してまで行くものではありません。
交換留学までの全体の順番は、高校1年から大学2年までの交換留学ロードマップで説明しています。
短期・語学・交換など留学の種類ごとの違いは、大学生の留学はどれを選ぶ?で比べています。
2. 短期留学でわかること・わからないこと
短期留学は交換留学を小さくしたものではなく、一人で動けるか、どこでつまずくかを確かめる機会です。
2〜4週間で確かめやすいのは、次のようなことです。
・一人で空港から滞在先まで移動できるか
・英語の授業で質問や発言ができるか
・寮、ホームステイ、通学との相性
・食事、睡眠、体調管理の弱点
反対に、半年後の孤独や疲れにどう向き合うか、専門科目で単位を取れるか、長く続く人間関係を作れるか、英語のスコアがどこまで伸びるかは、短期ではわかりにくいです。
短期が楽しかったから長期も楽しいとは限らず、最初の数日がつらかったから長期に向かないとも限りません。
a. 短期留学後の長期留学参加率
短期留学に行った人は、その後の長期留学への参加率が高かった、という研究があります。
加藤真紀・鈴木賢(2017)の「短期留学の効果:ランダム割当による留学データを用いた実証分析」は、日本の1大学で2014年に実施された短期留学の応募者705人を調べた研究です。
その後の長期留学への参加率は、短期留学に参加した人で25.7%、参加しなかった人で14.3%、差は11.4ポイントでした。
応募者から参加者を抽選で選ぶ仕組みを使っているので、「もともと意欲が高い人ほど両方に行く」という比較より一歩踏み込んでいます。
参加者への調査では、「短期では物足りない」と感じた、自分の英語力の課題に気づいた、海外生活への抵抗が下がった、次の留学のイメージがはっきりした、といった理由が挙がっています。
ただし対象は1大学の特定のプログラムで、行けば必ず交換留学に進めるという数字ではありません。
b. 筆者の体験:アメリカでの1か月
私は大学のプログラムで、アメリカの大学が実施する約1か月のサマープログラムに参加しました。
出発前にも渡航の手続きは調べていましたが、どこで迷うのか、現地で何に困るのかまでは想像できていませんでした。
実際に行ってみて、書類の準備から移動、入国、現地での生活まで、海外へ行く流れを一通り経験できました。
言葉が通じにくいときや予定どおりに進まないときにどう動くかも含めて、自分がどんな場面で困りやすいのかを考えられるようになりました。
この1か月で、海外生活への不安が消えたわけではありません。
それでも、ぼんやりした不安が「何を準備すればいいか」という具体的な課題に変わりました。
個人的には、短期留学のいちばんの意味は英語を一気に伸ばすことより、海外で暮らす自分を現実的に思い描けるようになることだと思っています。
c. 2〜4週間での英語の伸び
正直、英語が2〜4週間で大きく伸びるとは考えないほうがいいです。
2〜4週間の滞在では授業や生活に慣れるだけでも時間を使ってしまいます。
短期で得やすいのは、英語力そのものより、自分がどの場面で話せなくなるかを知ることです。
教員への質問、グループでの議論、買い物、体調を崩したとき、共同生活のうち、困った場面がわかれば、帰国後のTOEFL・IELTS対策や会話の練習を何から始めるか、決めやすくなります。
3. 大学の短期研修
短期留学に行くと決めたら、「短期留学 おすすめ」と検索する前に、自分の大学の国際センター、留学ポータル、学生便覧を見てください。
個人的には、条件が合うなら大学の研修がいちばんおすすめです。
補助金や単位の対象になることがあり、過去の参加者にも話を聞きやすいからです。
文部科学省の「トビタテ」も、大学の短期プログラムは大学独自の奨学金やJASSOの給付型奨学金、単位取得の対象になる場合があり、一定の質が確保されやすいと説明しています。
初めて海外に行く学生や、長期留学に備えたい学生にも勧めています。
JASSOの「海外留学支援制度(協定派遣)」は大学などが協定に基づいて実施する8日以上1年以内の採択プログラムが対象です。
2026年度の奨学金の月額は地域によって8万〜12万円です。
ただし、個人が直接申し込める制度ではなく、大学の採択プログラムに参加し、学内審査などの要件を満たす必要があります。
募集要項では、授業時間、参加学生の構成、自由行動の範囲、滞在方法、引率の有無を見てください。
締切は意外と早く、2027年春の研修でも2026年9月が締切だった例もあるんです。
試験や帰国日との組み方は春休み留学の準備と日程の決め方で、大学の研修を探す場所と確認項目は次の記事で説明しています。
4. 大学の研修以外の行き方
大学の研修に希望の国や日程がなければ、まず海外の学校への直接申込みを調べ、自分で手配するのが負担ならエージェントを比べてください。
自分で手配すると旅行になる、ということはありません。
海外大学のサマースクールや語学学校に直接申し込めば、授業のある短期留学になります。
a. 海外の学校への直接申込み
希望する大学のサマースクール、Extension、語学センター、民間の語学学校などに、自分で申し込む方法です。
学校、コース、住まいを細かく選べる一方、請求の通貨、返金条件、空港送迎、保険、緊急連絡先まで英語で確認する場面があります。
手配そのものも予行演習にしたい人には向いています。
「自分でできるか試したい」ではなく「手続きで疲れたくない」なら、エージェントを使うほうが合っているかなと思います。
b. 留学エージェントの利用
学校、コース、滞在先、手続きを1つの窓口で相談できる方法です。
ただし、「手数料0円だから総額も最安」とは限りません。
学校からエージェントに紹介料が払われる場合もあり、紹介できる学校は提携先に左右されます。
エージェントを使うかどうかは、費用・手続き・サポートから手配方法を選ぶ記事で詳しく比べています。
エージェントを使うなら、次の2社が比べやすいです。
・スクールウィズ:国や学校がまだ決まっておらず、授業形式や滞在先を担当者と相談しながら決めたい人向け
・ネイティブキャンプ留学:相談をオンラインで済ませたい人、出発前のオンライン英会話もまとめて考えたい人向け
スクールウィズは、カウンセリング、プラン提案、入学手続きなどの基本サポートを無料としています。
公式サイトでは、カウンセラー全員が留学経験者でJAOS認定資格を持つこと、会社がJAOSの正会員であることが書かれています。
1万通り以上のカスタム留学プランと最低価格保証も案内していますが、一部の学校は対象外です。
相談はLINE、メール、個別面談、電話でできます。
無料なのは基本サポートで、有料オプションやビザなどの実費は別です。
2026年9月8日に確認した申込約款では、申込内容の変更は原則1回15,000円、渡航前の取消しは契約成立日から開始30日前まで15,000円、29日前から前日まで30,000円です。
受入機関側の費用が別にかかる場合もあるので、見積もりの段階で確認してください。
ネイティブキャンプ留学は、エージェント手数料・サポート費用0円、同条件での最低価格保証、渡航前のオンライン英会話特典(最大6か月)を案内しています。
英会話特典のクーポンは登録金などの初回入金後に発行されます。見積もりだけでは付かないので、自分の期間で付く月数と、出発までに使える期間を確かめてください。
最低価格保証は、学校、コース、開始日、期間、滞在先、部屋タイプをそろえた比較が前提です。
限定キャンペーンなどは対象外で、他社の資料はネイティブキャンプ留学の見積もりが終わる前に出す必要があります。
見積もりは公式サイトの「かんたん見積もり」で概算を見たあと、画面下の「この内容で見積もる」から正式に依頼します。
概算が表示されただけでは、依頼は済んでいません。
料金や特典の条件、大学生が学校選びで聞いておきたいことは、次の記事にまとめています。
c. 個人旅行で海外生活に慣れる方法
授業を試す必要がなく、まず海外生活への抵抗を減らしたいなら、個人旅行でも十分意味があります。
交通機関、買い物、食事、治安の感覚、ひとりで困りごとを片づける経験は、旅行でも得られるんです。
ただ、観光地を日本語で回るだけでは、英語で学ぶ予行演習にはなりにくいです。
大学の見学、公開講座、現地の学生との交流を1つ入れると、交換留学とのつながりができます。
見積もりの比べ方
「A社は35万円、B社は42万円」だけでは比べられません。
授業、部屋、食事、送迎の中身が違うかもしれないからです。
直接申込みでもエージェントでも、次の8つの条件をそろえて見積もりを取ってください。
□ 学校名、コース名、週の授業時間
□ 開始日、期間、前後の宿泊
□ 滞在先、1人部屋か相部屋か、食事、光熱費
□ 入学金、教材費、施設費、空港送迎
□ 航空券、保険、ビザ、現地の交通費を含むか
□ 適用される為替レートと、見積もりの有効期限
□ 変更・キャンセル・返金の条件
□ 出発前、現地、緊急時に、だれが何時まで何をしてくれるか
口コミは会社の順位を決めるためではなく契約前に聞くことを増やすために読んでください。
「返信が遅い」とあれば返信までの時間と緊急窓口を、「寮が想像と違った」とあれば住所、部屋タイプ、設備、学校までの時間を文書でもらっておくと安心です。
航空券や現地で払う費用を足した総額の出し方は、短期留学の総額を計算する記事で説明しています。
5. 予行演習としての選び方
行くなら、交換留学の予行演習にしてしまいましょう。
現地で試したいことを先に決めておくと、帰国後に何を準備するかがはっきりします。
選ぶときの目安は次の5つです。
- 期間は2〜4週間を第一候補にする
1週間は移動と時差に慣れたころに終わりがちです。2〜4週間なら、授業、通学、洗濯、体調管理まで一通り回せます。 - 週の授業時間と授業の形式を見る
「英語研修」という名前だけで選ばず、週何時間か、発表・議論・課題があるかを確かめてみてください。 - 試したい暮らしに近い滞在先を選ぶ
交換留学で寮に住むつもりなら、相部屋や共有設備のある滞在で相性を確かめられます。 - ひとりで解決する場面を残す
公共交通での移動、店での質問、学校スタッフへの相談を、一度は自分でやってみましょう。 - 帰国後、記憶が新しいうちに振り返る
困った場面、足りなかった英語、生活の弱点、交換留学までに変えることを1枚にまとめます。
2〜4週間というのは制度で決まった答えではなく個人的な目安です。
日程と予算が許すなら、1週間より先にこの長さを検討するのがおすすめです。
短期留学の費用は交換留学本番の資金計画と一緒に考えてください。
都市や住まいで本番の総額がどう変わるかは、交換留学の費用は「国」より都市・住居・期間で変わるで確認できます。
まとめ
- 交換留学の前の短期留学は行かなくても大丈夫。本番の資金と試験の準備を優先し、余裕があるときだけ行く
- 行くなら、まず大学の短期研修を探す。補助金や単位の対象になることがある
- 大学に合うものがなければ、直接申込み・エージェント・個人旅行を、試したいことで選ぶ
今日やることは自分の大学のサイトで「短期研修」「JASSO 協定派遣」を検索して、次の募集の学内締切を1つ確かめることです。
そもそも交換留学に行く価値があるか迷っているなら、AI時代に交換留学へ行く価値はあるのかから読むと、短期留学で何を試したいかも決めやすくなります。
参考にしたサイト: スクールウィズ「留学相談・カウンセリング」 / ネイティブキャンプ留学の特徴・特典条件 / 英会話特典の開始時期 / 正式見積もりの申請方法 / 利用規約
スクールウィズとネイティブキャンプ留学の条件は2026年9月8日に確認しています。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。料金、特典、取消条件、奨学金の条件は変わることがあるので、申込み前に各社と大学の最新情報を確認してください。
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