【大学間交換留学の教科書編集部】
交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。
短期、語学、交換、認定、休学と留学の種類が多くて、どれを選べばいいか迷いますよね。
専門科目を学びたいなら、迷わず交換留学を第一候補にするのがいいと私は思っています。
専門を学ぶ留学のなかで、費用と卒業の両方を守りやすいのは交換留学です。
協定校に合う授業がなければ認定留学、どちらの制度にも収まらない計画なら休学留学を考えます。
休みの間に海外を試したいなら大学の短期留学、英語そのものを学びたいなら語学留学が入口です。
この5つは同じ物差しの言葉ではありません。
「短期」は期間、「語学」は学ぶ内容、「交換・認定・休学」は所属大学での扱いを表します。
「夏休みの短期語学留学」もあれば、「休学して半年通う語学留学」もあるということです。
この記事では5つを費用・英語・卒業の3つで比べて、候補を1つか2つに絞ります。
まだ何も決まっていない人は留学したいと思ったら最初の7ステップから、英語に自信がない人は英語が話せない大学生でも留学できるかから読むと早いです。
1. 短期・語学・交換・認定・休学の意味
短期留学に全国共通の日数はありません。
大学のプログラムなら夏休み・春休みの2週間〜1か月程度が多いですが、数日の渡航や、1学期未満のものを短期と呼ぶこともあります。
中身も語学、文化研修、フィールドワーク、専門講義、海外インターンシップとさまざまです。
語学留学は大学付属の語学機関や民間の語学学校で、言葉を身につけるための留学です。
期間は2週間でも1年でもかまいません。
交換・認定・休学の違いは、だれが留学先を決めるか、在学扱いになるか、どちらの大学に授業料を払うか、単位認定を申請できるかです。
同じ半年の留学でも、この扱いで自己負担と卒業時期が大きく変わります。
名前は大学ごとに違い、「協定校留学」「派遣留学」「私費留学」「認定校留学」などがこれに近いこともあります。自分の大学の制度名は募集要項で確認してください。
2. 5種類の比較
ここに書くのは多くの大学に共通する形で、全国共通のルールではありません。
最後は所属大学・学部の最新の規程に置き換えてください。
a. 短期留学:休み中のお試し
・費用:研修費+航空券+保険など。パッケージに何が含まれるかを確認
・英語:条件なしのものから、条件があるものまで。語学研修はレベル分けが多い
・卒業:休み中なら影響は小さい。単位が出るかはプログラムごと
短いから安い、とは限りません。
2026年度の法政大学の夏季短期語学研修では、約4週間のフィリピンが55〜65万円、マレーシアが65〜75万円、約3週間のオーストラリアが80〜90万円、カナダが95〜105万円、約2週間の米国が135〜145万円の概算でした。
多くは航空券、授業料、宿泊、保険などを含みますが、食事や現地での出費がどこまで入るかは同じではありません。
初めての海外を試したい人、1年生のうちに一度行ってみたい人に向いています。
反対に、専門科目を深く学びたい人や、短い期間で英語を大きく伸ばしたい人には物足りません。
私も大学のプログラムで、アメリカに1か月の短期留学をしました。
個人的には、交換留学の前に行くなら、空港の移動や共同生活、わからないときに聞き返すことなど、長期で困りそうな点を先に見つける場だと考えるのがおすすめです。
帰ってからTOEFL・IELTSの対策に戻れる時期に入れると、次につなげやすくなります。
大学の短期プログラムの探し方と、交換留学の前に短期を入れるかどうかは、次の2つで説明しています。
b. 語学留学:英語そのものの学習
・費用:語学学校の授業料+住まい・生活費+渡航費。学期中に行くなら、日本の大学の学費の扱いも確認
・英語:条件なしで、着いてからのクラス分けテストが多い。上級コースなどは条件あり
・卒業:短期なら影響は小さい。長期は、認定か休学かで大きく変わる
入るときにTOEFLやIELTSの点を求めない学校が多いので、英語に自信がなくても行けます。
ただ、入りやすいことと、行けば英語が伸びることは別です。
放課後を日本人と日本語で過ごせば、海外にいても話す量は増えません。
授業時間、クラスの国籍の割合、住まい、放課後に英語を使う仕組みまで比べてみましょう。
もう1つの注意は語学学校の授業がそのまま卒業単位になるとは限らないことです。
慶應義塾大学の案内でも、語学力を上げることだけが目的なら通常は「留学」の学籍として認められず、学期中なら休学が必要だと説明されています。
学期中に長く行くなら、私は語学留学より交換留学をすすめます。
語学留学と交換留学で迷っている人は、次の記事で授業・英語・費用・単位を比べています。
c. 交換留学:専門・費用・卒業のバランス
・費用:所属大学の授業料+住まい・生活費+渡航費。留学先の授業料は原則免除
・英語:公式スコアとGPAなどで学内選考をする大学が多い
・卒業:在学期間に入り、単位認定を申請できる。4年で卒業できる制度でも、保証ではない
交換留学は所属大学と海外の協定校が学生を交換する制度です。
期間は1学期〜1年が中心で、日本の大学に籍を置いたまま、留学先で専門科目や教養科目を取ります。
授業料が免除でも、登録料、学生サービス料、保険、教材費などは残ることがあります。「授業料免除」と「留学が無料」は違うので、気をつけておくと安心です。
総額は都市・住まい・期間から交換留学費用を試算すると見えてきます。授業料免除を前提にした計算なので、認定留学や語学学校にはそのまま使わないでください。
弱点は行き先が協定校に限られ、学内の選考があることです。
GPA、語学スコア、志望理由、面接で選ばれるので、思い立ってすぐ出発できる制度ではありません。
私も学内選考を受けました。何を見られるかは交換留学の学内選考で見られることにまとめています。
協定校一覧に大学名があっても、自分の学部から応募できるか、交換留学生が希望の授業を取れるか、学期の日程が合うかは別に確認が必要です。
個人的には、専門分野を学びたいなら、交換留学を最初に調べるのがいちばん損が少ないと思っています。
留学先の授業料免除、大学の支援、単位認定を、まとめて使える可能性があるからです。
協定校を3〜5校に絞って、授業と英語の条件を並べる方法は次の記事で説明しています。
d. 認定留学:協定校以外で在学扱い
・費用:所属大学と留学先、両方に授業料を払う大学が多い。減免や助成は大学ごと
・英語:留学先に直接出願できるだけの英語の条件が必要
・卒業:事前に承認されれば、在学期間への算入や単位認定ができる制度が多い
認定留学は自分で選んだ海外の大学への留学を、所属大学が事前に認める制度です。
協定校に学びたい分野がなくても、在学扱いと単位認定を申請できることがあります。
その分、大学選び、出願、入学許可、科目の照合を自分で進める範囲が広がります。
正規の授業に入るなら、交換留学と同じかそれ以上の英語力を求められることもあります。
いちばんの注意は授業料です。
青山学院大学や明治大学の案内では、所属大学と留学先の両方に授業料を払う制度として説明されています。所属大学の減免や助成金がある例もあります。
出願の前に、次の5つを確認してください。
・その学校・課程が認定の対象か
・事前承認の締切
・日本の大学の学費
・単位認定の上限と条件
・留学期間が在学期間に入るか
入学許可を取ってから「認定の対象外」とわかる順番だけは避けたいところです。
e. 休学留学:卒業時期より自由を優先
・費用:所属大学の在籍料など+留学先の授業料+住まい・生活費+渡航費
・英語:所属大学の選考はふつうない。留学先の条件に従う
・卒業:休学期間は修業年限に入らず、卒業は延びるのが基本。単位認定は大学で大きく違う
語学学校とインターンを組み合わせる、協定のない国へ行く、期間を自分で決める。こうした計画は休学留学と相性がいいです。
一方、札幌学院大学は休学留学では単位認定や奨学金の支給がないと案内しています。津田塾大学も、休学期間は修業年限に含まれず、語学留学などの単位は認定されないと説明しています。ただ、休学中の科目を条件つきで認める大学もあります。
休学すれば安くなる、とも限りません。
授業料が免除・減額されても、在籍料、施設費、復学の費用などが残ることがあります。語学学校やエージェントを使えば手配の費用も加わります。
それでも、やりたいことが交換・認定留学ではできないなら、卒業が半年や1年延びるだけで外す必要はありません。延びる時間と追加の費用をわかったうえで選べば大丈夫です。
3. 費用の5分類
案内に出ている総額だけを比べると、交換・認定・休学の差が見えません。
次の5つに分けてみるのがおすすめです。
・所属大学へ払う費用:通常の授業料、減免後の学費、在籍料、施設費
・留学先へ払う費用:授業料、登録料、教材費、学生サービス料
・出発前の費用:航空券、ビザ、保険、健康診断、予防接種、保証金
・毎月の費用:住まい、食費、交通、通信、日用品
・自分で増減できる費用:旅行、外食、買い物、課外活動
同じ期間で専門科目を学ぶなら、留学先の授業料が免除される交換留学が費用の面で有利になりやすいです。
短期は航空券を短い期間で割るので、1週間あたりではかえって高くなることがあります。
長期の予算を都市・住まい・月数から組み立てたい人は、5都市の公式の数字から試算した次の記事を使ってみてください。
4. 英語を使う4つの場面
英語は「いつ、何に使うか」で確認するのが近道です。
留学で英語を使う場面は次の4つです。
・応募:TOEFL・IELTSなどの種類、尺度、総合点、各技能の点、有効期限
・授業:専門用語、講義の速さ、発言、レポート、試験の形式
・生活:住まいの契約、病院、役所の手続き、トラブルの説明
・帰国後:単位を説明するシラバス、成績証明書、翻訳がいるか
語学留学は英語を学ぶ場所、交換・認定留学は英語で別のことを学ぶ場所です。
会話が得意でも、締切までに公式スコアがなければ交換留学には応募できません。
基準は大学と協定校で違い、総合点に加えて各技能の最低点があることもあります。
実は2026年は、TOEFL iBTの尺度変更への対応も大学ごとに分かれています。慶應義塾大学は学内の基準を旧尺度72点、新尺度4.0、またはIELTS 5.5以上に変え、協定校の条件も満たすよう案内しています。
受験の前に、試験名・尺度・総合点・各技能・有効期限を募集要項で確認してください。
締切までにスコアが間に合うなら、今スコアがなくても交換留学をあきらめる必要はありません。
学内の締切と候補校の条件を先に調べて、受験日を逆算してください。時期や制度を変えるのは、間に合わないとわかってからで大丈夫です。
IELTSの点数ごとにどこまで狙えるかはIELTS 5.0〜7.0で狙える交換留学にまとめています。
私はLIBERTY English AcademyでIELTS対策をして7.5を取りました。その過程はIELTS 6.0から伸びない人へに書いています。
中学の文法から不安な人は、中学英文法のやり直し方から始めるのが早いです。
TOEFLとIELTSのどちらを受けるかは、協定校がIELTSを受け付けないなどの理由がなければ、IELTSがおすすめです。
5. 4年で卒業するための確認事項
「単位認定できる」だけでは、4年で卒業できるかは決まりません。
交換留学や認定留学の案内には「4年間で卒業可能」と書かれていることがあります。
大きな利点ですが、全員への保証ではありません。
自分の履修表で、次の4つを確認してください。
- 留学期間が所属大学の在学期間に入るか
- 留学先で取る科目のうち、何単位を卒業要件に使えるか
- いない学期に、必修、実験、実習、ゼミ配属がないか
- 帰国の時期、成績証明書の発行、単位認定、卒業判定が間に合うか
たとえば海外の大学の学期が6月に終わっても、正式な成績証明書が届くのはもっと後のことがあります。
帰国してすぐの卒業を考えているなら、単位数と書類が出る時期を学部の教務に聞いてください。
何年生のどの学期に行くかは、卒業・就活・英語の3つから次の記事で比べています。
6. 迷ったときの選び方
迷ったら交換留学を初期値にして、合わない条件があるときだけほかの制度を選ぶのがいいと私は考えています。
a. 目的別のおすすめ
目的がまだはっきりせず、長期で行くかも決まっていないなら、まず大学の短期研修を探してみてください。
大学経由なら補助金、単位、危機管理の支援がつくことがあり、帰ってから次を選び直す時間も残ります。
専門を学び、卒業も守りたいなら、交換→認定の順です。
第一候補は交換留学です。
協定校に目的と合う授業がなければ、認定留学を調べます。
それでも制度に収まらない計画なら、休学留学を考えます。

b. 学年別にやること
・1年生:短期研修と、交換留学の準備。GPA、毎年の募集時期、必要な英語試験を確認
・2年生:交換留学か認定留学。出発する学期、必修・ゼミ、候補校の授業を確認
・3年生:半期の交換、認定、休学、短期。帰国月、就活、卒業判定、残りの単位を確認
・4年生:短期か、卒業延期を含む休学など。卒業・内定・進学への影響を一つずつ確認
これは一般的な順番です。
3年生だから交換留学には遅い、と決めなくても大丈夫です。募集時期、取った単位、学部のカリキュラムで変わります。
c. 候補2つの比較
候補が2つに絞れたら、所属大学の公式ページを開いて、それぞれ次の10項目を書き出してみてください。
・目的と学ぶ内容
・期間、出発月、帰国月
・所属大学での制度名と学籍
・所属大学へ払う費用
・留学先へ払う授業料
・住まい・生活・渡航の費用
・英語試験、必要な点、期限
・単位認定の条件と上限
・卒業予定月への影響
・申込みと学内申請の締切
埋まらなかった項目はそのまま留学窓口で聞いてしまうのが早いです。
先にエージェントの見積りだけを取ると、大学の制度で使えた単位や補助金を見落とすことがあります。
個人的には、所属大学、留学先の順で確認し、外部のサービスは必要なときだけ使えば十分だと思います。
まとめ
- 専門を学ぶなら交換留学を第一候補にし、合わなければ認定、休学の順に考える
- 短期は期間、語学は内容、交換・認定・休学は大学での扱いを表す
- 4年で卒業できるかは、在学期間・単位・必修・学期の日程の4つで決まる
今日やることは所属大学の留学ページを開いて、交換留学の学内締切と必要な英語スコアを書き出すことです。
交換留学に決めたら、次は「なぜその大学・その授業なのか」を言葉にする段階です。
参考にしたサイト: 青山学院大学「留学の種類」 / 東京大学「全学交換留学(USTEP)概要」 / 慶應義塾大学「留学制度概要」 / 福岡大学「海外への留学・研修」 / 法政大学「2026年度夏季短期語学研修」 / 明治大学「中長期留学プログラム」 / 札幌学院大学「海外留学Q&A」 / 津田塾大学「留学・国際交流」 / 慶應義塾大学「2026年度以降の交換留学語学要件変更」
最終確認:2026年9月6日。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。留学制度の名称、学籍、授業料、語学要件、単位認定、修業年限、奨学金は大学・学部・年度によって異なります。申込み前に、所属大学と留学先の最新の募集要項・学則をご確認ください。
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