【大学間交換留学の教科書編集部】
交換留学を考える大学生のための、大学や留学エージェントから独立した情報サイトです。
全国の旧帝大で交換留学や海外大学院留学を経験したメンバーが、自分たちの経験と公式情報をもとに運営しています。
※この記事にはPRを含みます。
交換留学が決まったら、最初にやるのは締切がある手続きです。
ビザ、寮、大学の書類が遅れると、航空券も入居日も決められません。
出発までの流れはだいたい次の4段階です。
・90日前:締切がある手続きを始める
・60日前:保険、航空券、お金、通信をそろえる
・30日前:アカウントや授業を試し、日本での手続きを済ませる
・7日前〜当日:書類と、着いた日の動きを決める
日数は目安です。大学や大使館の締切がこれより早いなら、そちらに合わせてください。
すでに90日を切っている人は、6の「準備が遅れたときの優先順位」から読むと早いです。
1. 最初の30分:締切表づくり
メール、学生ポータル、募集要項、受入許可書を1か所に集めて、締切を一覧にしてみましょう。
項目は次の5つで足ります。
・ビザ:大使館と留学先大学の案内
・寮:留学先大学の案内、寮のサイト
・大学の手続き:日本の大学と留学先の大学
・保険:両方の大学と、ビザの条件
・航空券:大学の到着可能日、寮の入居日
それぞれに「どこに書いてあるか」「締切」「何をしたら終わりか」を書きます。
締切が見つからないものは空欄にせず、「大学に聞く」と書いてください。
聞いた日もメモしておくと、返事待ちなのか、まだ何もしていないのかがすぐわかります。
個人的には、この記事の中でいちばん大事なのがこの表です。ここさえできていれば、あとは順番に片づけるだけになります。
2. 90日前〜:時間のかかる準備
この時期にやることは締切を全部表に入れて、パスポート・ビザ・寮の手続きに手をつけることです。
a. 受入許可書と大学の日程
□ 受入許可書の名前、生年月日、期間が合っている
□ 到着可能日、寮の入居日、オリエンテーション、授業開始日をメモした
日本の大学から推薦された段階と、留学先から受入許可が出た段階は別です。
受入許可書はビザ申請に使うので、名前や日付に誤りがあると、直してもらうまで先に進めません。
CVの提出を求められたら、交換留学用CVの書き方とWordテンプレートをそのまま使えます。
b. パスポートとビザ
□ パスポートの残りの有効期間が、渡航先の条件を満たしている
□ ビザが必要か、予約の取り方、必要な書類を調べた
ビザは、書類をそろえているうちに面接の予約が埋まってしまいがちです。
実はパスポートも、国によって「残り何か月以上」という条件が違うんです。残りが1年を切っていれば、もう更新できます(外務省)。
ネットの体験談は流れをつかむ程度にして、条件は大使館と留学先の案内で確認してください。
申請のタイミングは交換留学のビザはいつ申請するかにまとめています。
c. 寮・家の申込み
□ 申込締切、保証金、契約期間、途中解約の条件を確認した
□ 着いた日に鍵を受け取れるか確認した
意外と見落としやすいのが、着いた日の鍵の受け取りです。
夜に着いて窓口が閉まっていたら、その日は別に宿を取ることになってしまいます。
個人名義の口座への振込を求められたり、内見の前に高額の前払いを急かされたりしたら、まず大学の住宅担当に相談してください。
寮の結果待ちの間にどこまで民間を探すかは、大学寮・民間賃貸の申込順と契約前チェックで説明しています。
d. 2つの大学への提出書類
□ 日本の大学と留学先の大学、それぞれの提出物を分けてメモした
□ 単位認定をだれに相談するか確認した
日本の大学には留学届や危機管理の研修、留学先には学生登録や健康情報など、名前が似ていても出す先が違います。
締切表に「どこに出すか」まで書いておくと迷いません。
e. 費用の総額と奨学金の入金日
□ 航空券、家賃、保証金、保険、ビザ、生活費を足した総額を出した
□ 奨学金が最初に振り込まれる日を確認した
奨学金が入る前に、寮費や保証金の請求が来ることはよくあります。
その間は、手元のお金が多めに必要です。
いつ、いくら出ていくかは、交換留学費用シミュレーターに入金月と支払月を入れると見えてきます。
住む都市や住まいの種類で総額がどれくらい変わるかは、交換留学の費用を都市・住居・期間から見積もる方法で確認できます。
f. 英語を話す練習
□ 毎日10〜20分、英語を声に出す時間を決めた
手続きに追われていると、英語はつい後回しにしてしまいがちです。
ただ、IELTSで7.0あっても、現地の学生同士の会話にはなかなか入っていけません。
試験で点が取れることと、雑談についていけることは別だからです。
私もIELTSは7.5ありましたが、困ったのは単語を知らないことより、話そうとした瞬間に頭が真っ白になることでした。
寮のキッチンで「What are you up to this weekend?」と聞かれて、とっさに言葉が出てこない。最初のうちは、そんな場面がよくあるんです。
個人的には、出発前の英語は「毎日少しでも声に出す」ことだけ決めておけば十分だと思っています。
相手を探さなくていいので、AI英会話は続けやすいです。
たとえばスピーク(Speak)
は、ChatGPTを作ったOpenAIの投資ファンドが出資しているAI英会話アプリです。
「それならChatGPTと話せばいいのでは」と思いますよね。
大きな違いは、何を練習するかを自分で考えなくていいことです。
Speakは寮の手続きや授業での発言など、留学で実際に使う場面のフレーズをくり返し言わせて、間違いを直してくれます。
ChatGPTは何でも話せる分、何を練習するかを毎回自分で決める必要があります。
手続きでバタバタしている時期には、この違いが大きいです。
私はSpeakを450日使ってきました。
正直、最初の1〜2か月は大きな変化を感じませんでした。
それでも続けているうちに、英語を口に出すことへの抵抗はかなり減りました。
完璧な文を考えてから話すのではなく、短くても先に返せるようになったのが一番の変化です。
無料体験は7日間です。
終わる24時間前までに解約しないと、そのまま有料プランに切り替わるので気をつけてください。
3か月の練習の組み立て方は留学3か月前のスピーキング勉強計画にまとめています。
3. 60日前〜:保険・航空券・お金・通信
a. 保険の選び方
□ 日本の大学、留学先の大学、ビザの保険の条件を並べて確認した
□ 補償期間と、証明書の言語を確認した
大学が保険を指定していることも多く、手持ちの保険で足りるとは限りません。
クレカの付帯保険を使うなら、補償される日数が留学期間に足りるかも確認してください。
決める順番は次の記事にまとめています。
b. 航空券の選び方
□ 到着可能日と鍵の受け取り時間に合う便を予約した
□ 変更・キャンセルの条件を確認した
航空券は「その日に部屋に入れるか」で選ぶのが基本です。
深夜着の便は安くても、鍵がもらえずにホテル代がかかれば意味がありません。
予約は、ビザの見通しと寮の入居日がわかってからにしてください。
個人的には、多少高くても明るいうちに着く便がおすすめです。初日に暗い中で知らない街を歩くのは、思った以上に疲れます。
何か月前に買うと安いかと、Trip.comで安く取る方法は航空券は何か月前に取るのがベストかにまとめています。
c. お金の払い方
□ メインのカード、別ブランドの予備カード、海外送金、少しの現金を用意した
□ 海外で使える設定と、なくしたときの連絡先を確認した
現地の銀行口座は開設まで意外と時間がかかったりします。
着いてすぐの電車代、食費、家賃は、口座がなくても払えるようにしておくと安心です。
私はヨーロッパの留学先に学期の費用を払うとき、Wiseで送金しました。
寮費や学費の送金は、交換留学でWiseを使った実体験、出発前のWiseカードの準備、大学・学生寮への送金手順を参考にしてください。
個人的には、メインのカードとは仕組みの違う払い方を1つ持っておくと安心です。
カードをもう1枚作るなら、学生専用ライフカードの海外キャッシュバックとWiseの使い分けも比べておくと選びやすいです。
d. 到着直後の通信手段
□ 空港から家まで使える回線(eSIM、ローミングなど)を決めた
□ 日本の電話番号でSMS認証を受け取れるようにした
現地の長期プランは、住所や口座がないと契約できないことがあります。
着いてすぐ用と長期用を分けても大丈夫です。
日本の番号を残す方法は交換留学中も日本の電話番号を残す方法で説明しています。
e. 安全情報と緊急連絡先
□ 渡航先の危険情報と医療事情を確認した
□ 大学、保険会社、家族、大使館の連絡先を1枚にまとめた
安全情報は外務省「海外留学をする方へ」で確認できます。
カードをなくしたときの停止の連絡先も、同じ紙に書いておくと安心です。
4. 30日前〜:動作確認と日本での手続き
a. 大学アカウントのログイン確認
□ 大学メール、ポータル、履修システム、寮のページに入れた
□ 二段階認証を海外でも受け取れるようにした
パスワードを保存しただけでは安心できません。
認証コードが日本の番号のSMSにしか届かない設定だと、現地でログインできなくなってしまいます。
認証アプリや予備コードに切り替えられるか、出発前に一度試してみてください。
b. 授業の第2候補と単位認定
□ 第一希望のほかに、代わりの授業を2〜3個選んだ
□ 単位認定に必要な書類を日本の大学に確認した
留学先の授業は定員や時間割の変更で取れないことがよくあります。
「帰国後に相談すれば認めてもらえる」とは限らないので、出発前に確認した記録を残しておくと安心です。
c. 病院と薬
□ 健康診断、歯医者、予防接種が必要か確認した
□ 持っていく薬の持ち込み条件を確認した
薬の持ち込みは国によってルールが違い、英文の処方の説明が必要なこともあります。
薬はスーツケースだけに入れず、必要な分は機内に持ち込んでください。
d. 日本の役所の手続き
□ 海外転出届を出すか、住んでいる市区町村に確認した
□ 在留届かたびレジの登録日を決めた
海外転出届を出すかどうかで、住民票、国民健康保険、国民年金の扱いが変わります。
留学期間だけでは決まらないので、出発日と帰国予定日を伝えて役所に聞くのが早いです。
転出届を出す人も、手続きをすればマイナンバーカードを海外で使い続けられます(デジタル庁)。
3か月以上滞在するなら在留届、3か月未満ならたびレジです(外務省)。
e. 日本の部屋と荷物
□ 今の部屋の解約予告の期限を確認した
□ 日本に残す荷物の置き場所を決めた
一人暮らしなら、部屋を借りたままにするか、解約して荷物を預けるかで、かかるお金がかなり変わります。
私の場合は家具付きの部屋だったので、残す荷物は段ボールにまとめて宅配型の保管サービスに預けました。
比べ方は半年・1年の留学中の部屋代と荷物保管の比較に書きました。
持ち物を絞るときは1年間の交換留学で便利だったアイテム10選も参考にしてください。
5. 7日前〜当日:書類と到着日の準備
最後の1週間は、なくしたら飛行機に乗れないもの、入国できないものを、すぐ出せる場所に移します。
a. 書類の4つの保管先
機内持ち込み:パスポート、ビザ関係、受入許可書、保険の証明、家の情報、航空券
スマホにオフライン保存:書類のPDF、住所、地図、予約番号、緊急連絡先
クラウド:書類一式のコピー
日本の家族:旅程、住所、大学と保険会社の連絡先
パスポートの原本は必ず自分で機内に持ち込んでください。
コピーでは入国できませんが、なくしたときの本人確認や再発行では役に立ちます。
b. 機内持ち込みの中身
□ パスポート、ビザ関係、受入許可書、航空券、保険の証明
□ 財布、予備のカード、少しの現金
□ スマホ、充電器、モバイルバッテリー
□ いつも飲んでいる薬
□ 1日分の着替えと洗面用具
モバイルバッテリーや液体のルールは航空会社と乗り継ぎ空港のサイトで確認してください。
個人的には、スマホの充電器とケーブルは足元のリュックに入れておくのがおすすめです。着いてから地図も連絡もスマホ頼みになるので、電池切れが一番困るんです。
c. 空港から家までの行き方
□ 行き方、乗り場、最終の電車やバス、鍵の受け取り方を保存した
□ 遅れたときに送るメッセージを作っておいた
着いてからの手続きは交換留学「最初の72時間」でやることで説明しています。
6. 準備が遅れたときの優先順位
日数が少ないときは、「飛行機に乗れるか」「無事に着けるか」に関わるものから片づけるのが近道です。
順番は次の5つです。
- 締切と、ビザ・入国の条件を確認する
- 日本の大学と留学先の大学に、今の状況を伝える
- 家と、最初の夜の宿を押さえる
- 保険、航空券、お金、通信をそろえる
- 買い物と荷造りは最後にする
ビザがまだ出ていないなら、キャンセルできない航空券は先に買わないでください。
家が決まっていないなら、大学の住宅担当に空き状況を聞いて、キャンセルできる宿をひとまず押さえておけば大丈夫です。
締切を過ぎていても、実は別の方法を案内してもらえることもあります。
「何が終わっていないか」「いつ出発するか」「何を聞きたいか」をメール1通にまとめて、担当の窓口に送ってみてください。
個人的には、ひとりで悩むより、早めに聞いてしまうほうが結局いちばん早く片づくと思います。
まとめ
- まずはパスポート、ビザ、寮、大学の書類の締切を表にする
- 航空券は、到着可能日と鍵の受け取りがわかってから取る
- お金、通信、書類は、1つの手段に頼らない
今日やることは受入許可書と募集要項を開いて、締切を3つ表に書き出すことです。
学内選考を経験した方へ
学内選考で準備したことや面接で感じたことは、時間がたつほど細部を思い出しにくくなります。採用・不採用・辞退を問わず、次の応募者が準備と判断に使える匿名の体験記を募集しています。回答時間の目安は10〜15分です。
氏名・学籍番号は不要で、公開範囲は項目ごとに選択できます。回答は確認・匿名化したうえで、大学・制度・募集回ごとに整理します。詳しくは投稿ガイドライン・公開方針をご確認ください。
参考にしたサイト: 外務省「パスポートの残存有効期間にご注意ください!」 / 外務省 海外安全ホームページ「海外留学をする方へ」 / 外務省「オンライン在留届・たびレジ」 / デジタル庁「国外転出者向けマイナンバーカード」 / 日本年金機構「海外に居住する方の国民年金の任意加入」 / 九州大学「留学決定後の手続き」 / 東京大学「海外渡航における危機管理」 / JASSO「海外安全・危機管理に関するリンク集」
制度・安全情報は2026年9月5日時点で確認しています(Speakの無料体験の条件は2026年10月27日に確認)。体験談は筆者個人のもので、同じ結果を保証するものではありません。ビザ、入国、滞在、保険、大学の手続きの条件は、国籍・渡航先・大学・留学期間で変わります。最新の情報は関係機関と大学で必ず確認してください。
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